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四神伝説~散々支配してきたブリキ共に鉄槌を下してやんよ~  作者: 統氏


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36/43

36話 移動中も付いてくるので外出る時にはデカイぬいぐるみ持った4人組になります

 研究室の中央で、四体のAIが静かに浮いていた。


 青龍、白虎、朱雀、玄武。


 全員、無表情。

 そして、遠慮がない。


「……なあ」


 昇が腕を組む。


「さっきの続きなんだけどよ」

「お前ら、結局なにが出来るんだ?」


「質問を受理しました」


 青龍が即座に答える。


「我々は、四獣王の戦闘補助・解析・学習を目的としたAIです」


「戦闘補助?」


 焔が首を傾げる。


「つまり、口出し役ってことか?」


「その認識で問題ありません」


「腹立つな」


 焔が即答した。



「戦闘中」


 白虎が続ける。


「我々は、敵の挙動・味方の位置・四獣王の状態を同時に解析します」


「指示は、最低限に抑えます」

「判断の邪魔はしません」


 剣が、少しだけ目を細める。


「……本当か?」


「剣」


 白虎は即答する。


「あなたの判断精度は高い」

「我々は補助に徹します」


 剣は、それ以上何も言わなかった。



「学習は、どうするんですか?」


 守が、恐る恐る聞く。


「戦闘・訓練・日常行動」


 玄武が答える。


「すべてが学習対象です」


「あなたが迷った理由」

「止まった瞬間」

「踏み出せなかった時間」


「……それも?」


「はい」


 守は小さく息を呑んだ。



「焔」


 朱雀が呼ぶ。


「あなたの火力は、有効です」


「だが、無駄も多い」


「今は、勢いで誤魔化しています」


「おい」


 焔が眉をひそめる。


「言い方」


「改善点です」


 朱雀は気にしない。



「青空昇」


 今度は青龍。


「あなたは、最も成長速度が高い」


「同時に、最も危険です」


「エネルギー管理が粗い」

「ですが、適応力は突出しています」


「……褒めてんのか?」


「事実です」



 少しの沈黙。


「で」


 昇が聞く。


「最終的に、お前らは何を目指してんだ?」


 四体が、同時に答えた。


「四獣王の最適化です」


「不足している性能の分析」

「無駄な構造の排除」

「必要な強化案の提示」


「完成した強化パーツの設計補助も可能です」


 一瞬、空気が変わる。


「……それ、つまり」


 焔が言う。


「俺たちが強くなればなるほど」

「お前らも賢くなるってことか?」


「正確です」



「ただし」


 青龍が続ける。


「我々は未完成です」


「現在の提案精度は、低い」

「誤った助言を行う可能性もあります」


「失敗の責任は、取れません」


 はっきり言った。


「……最悪だな」


 昇が苦笑する。


「でも」


 少し間を置いて。


「嫌いじゃねぇ」



「一緒に育つってことだろ?」


 昇が言う。


「俺たちも」

「お前らも」


 焔が肩をすくめる。


「文句言いながらな」


 守は、少し安心したように笑う。


「……心強いです」


 剣は、短くまとめた。


「使いこなせば、武器になる」



 四体のAIは、同時に浮かび上がる。


「了解しました」


「それでは」

「次の戦闘に備えます」


 静かな声だった。


 だが、確実に――

 戦いは、次の段階へ進もうとしていた。


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