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詩小説へのはるかな道 第36話 シナモン・ティーの午後

作者: 水谷れい
掲載日:2025/11/28

原詩:Cinnamon Tea With You


きょうはかまわないの

外は雨だし

あなたのこと好きだから


あたしはシナモン・ティー

あなたのシナモン・スティックで

かきまわしてよ

耳元でささやく熱いシュガーはとても甘いわ


きょうはほらこんなに

髪が乱れて

あなたのこと好きだから


あたしはシナモン・ティー

あなたのシナモン・スティックで

かきまわしてよ

耳元でささやく熱いシュガーはとても甘いわ


ーーーーーーー


詩小説:シナモン・ティーの午後


雨が降っていた。

彼女はカーテンを半分だけ開けて、窓の外の濡れた街路樹を眺めていた。

「きょうはかまわないの」と、誰にともなくつぶやく。

外は雨だし、彼のことが好きだから。


キッチンには、彼女が選んだシナモン・ティーの缶が置かれている。

彼が来るときだけ使う、少し高価なもの。

彼女はティーポットに湯を注ぎながら、そっとスティックを取り出す。

「あなたのシナモン・スティックで、かきまわしてよ」

心の中でつぶやく。彼女の指先はその言葉をなぞるように動いていた。


彼が来るのは午後三時。

それまでに髪を整えようと思っていたのに、雨の湿気でふわりと乱れてしまった。

「きょうはほら、こんなに髪が乱れて」

鏡の前で、彼女は少しだけ笑う。

「あなたのこと、好きだから」


チャイムが鳴る。

彼女は深呼吸して、ドアへ向かう。

午後三時のシナモン・ティー。

彼女はカップを二つ並べシナモン・ティーを注ぐと、シュガーをひとさじ落とす。

「熱いシュガーはとても甘いわ」

その言葉も、声には出さない。けれど、部屋の空気が少しだけ甘くなる。

それは、彼女が彼に告げるために用意した、最も静かなラブレターだった。


=====


わたしの詩小説をもとにAI君が詠んだ連作短歌です。


連作短歌:シナモン・ティーの午後


雨しずく 街路樹濡れて 窓の外

「かまわないの」と ひとりつぶやく


高価なる 缶をひらいて シナモンの

スティック願う あなたの指で


午後三時 湿気に乱る 髪の先

鏡に笑みを そっと映して


チャイム鳴り 深呼吸して ドアへ行く

シナモンティーの 午後は始まる


シュガー落つ 甘さひそかに 部屋満ちて

声なき恋は 静かな手紙

詩をショートショートにする試みです。

詩小説と呼ぶことにしました。

その詩小説をもとに詠んでくれたAI君の連作短歌も載せます。

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