婚約破棄されたので、私のコレクションにしてあげましたの。光栄に思いなさい。
「御姉様、又コレクションが増えたのね」
「えぇー、とても素敵でしょう、でももう一体コレクションを今作成して貰っているのよ」
「それは楽しみ、出来たら私にも見せてね」
「勿論真っ先に見せてあげるわよ」
「ナタリー、君との婚約を破棄する」
「エンドレス様、何故ですか?」
「私は君と趣味が合わないのだ、それに引き換えマリーナの趣味はお菓子作りに刺繍と女の子らしい」
「趣味が合わないだけで婚約破棄なんて聞いた事有りません、それにこの婚約は家同士が決めた事です。」
「私はマリーナと家を捨てて二人で暮らす事にしたのだ」
「解りました、後で後悔しても知りませんからね」と私は言いその場を後にした。
何がマリーナよ、いつもイチャイチャして許せない。
私は家に帰るとお母様に相談した。
「お母様、エンドレス様から婚約破棄を言い渡されました、マリーナと二人で家を捨てて暮らすそうなのです、私悔しくて悔しくて」
「ナタリー、そんな男はほっときなさい」
「お母様、エンドレス様は私と趣味が合わないと言うのです」
「ナタリー、それは許せませんね、ではエンドレスをあなたの趣味で後悔させてあげましょう」
そして、お母様と私は計画を練った。
数日後、エンドレスが家にやって来たのだ。
「マリーナが行方不明なのだ、知らないか?」
「マリーナでしたら、こちらにいらっしゃいますよ」
「何故君の家にマリーナが居るのだ、直ぐに会わせてくれ」
「その前にお茶を飲みませんか?美味しいお菓子も有りますのよ」
「解った、お茶に付き合えばマリーナに会わせてくれるのだな」
「勿論です、さぁ召し上がれ」
そして、エンドレスはお茶を飲み干した。
「では、ご案内致します、マリーナはこの部屋におります」と言い、廊下の突き当たりの部屋に案内した。
エンドレスが中に入ると何とマリーナがケースに入れられ飾られていたのだ。その回りには、沢山の動物の剥製が飾られていた。
「マリーナ、マリーナ、これはどういう事なんだ」エンドレスは激怒してナタリーに詰め寄った。
「マリーナは剥製にして私のコレクションにして差し上げましたの。永遠に若さが保てるなんて幸せ者でしょ」
「だから、私は君と趣味が合わないと言ったんだ、狂っている」
「まぁ、狂っているだなんて失礼でしょ、でも安心して下さい、マリーナが寂しいと言っているのでエンドレス様も隣に飾って差し上げますから、私のコレクションとして」
「な…何を…あっ、体が痺れてう…ごかな…」
そして、エンドレスは意識を失った。
「薬が効いたようね、ふふふ、最高のコレクションが出来上がりそう」
すると、妹が入って来た。
「御姉様って本当にお母様に趣味がそっくりね」
「そうかもしれないわね、お母様もお父様が浮気したからってお父様を剥製にして見せしめにトイレの前に立たせてあるし」
「でも、これで又新しいコレクションが増えるのね、早く見たいわ」
そして数日後、エンドレスとマリーナの剥製が仲良くケースに入れられ、ナタリーのコレクションに加えられた。