表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ソラノヒト  作者: 雪兎
13/33

第十二羽 一時

 次の日になり朝の検査では異常がなかったようだ。

 笹原医師が「もうちょっとやんちゃなことは控えてね」と言い残していった。

 多分昨日のことを瑠香さんが伝えたのだろう。あれは僕が行きたくて行ったわけじゃないのに。


 昼食前にナユの部屋に行くと昨日と同じように食べるのを手伝わされるだろうから自分の昼食を取り終えてからナユの部屋に向かった。

 ドアをノックすると中から声が返ってきたのでドアを開けて入った。

 彼女は僕の顔を見るなり膨れ面になった。

 そんな顔もかわいいなと思う僕は病気だろうか。

 入院しているから病気ではあるが。


「遅い。ご飯食べるのに苦労したじゃない」


「まぁそう言わないでよ」


「まぁいいわ。昨日の本を読んで」


 昨日買って来た本を指差して読めと命令してきたのでそれに従うことにした。

 刹那から逃がしてもらう分の働きはしておこう。

 ナユには秘密だが。


 昨日、ナユが寝てしまった辺りから読み直してあげた。

 ナユが寝た後に読んだので昨日よりスムーズに読むことが出来たと自分では思う。

 物語の最後は主人公の女の子がソラを飛んでいき、自分の両親の元に帰るというハッピーエンドで終わった。

 ナユがソラを飛びたがるのはこの話が原因だろうか。

 やはり親のことが好きなんだろうな。


 時計を確認するとまだ二時だったので次の一冊に入ろうと手を伸ばした。

 するとナユがその手を止めた。


「本はいいわ」


「ん?」


「自分とお話しましょう?」


「まぁいいけど」


 さて、何を話そうか。

 昨日は自分のことを話したからナユのことでも聞いてみようかな。


「ナユって目の色が違うけど両親は日本人なの?」


「一応ね。だけどお父さんの方のお婆ちゃんが外国人でそれの影響みたい」


「へぇ。それにしても綺麗な色だよねぇ」


「は、恥ずかしいからジロジロ見ないでよ」


「ごめんごめん」


 そんな感じで話をしているとドアがノックされた。

 瑠香さんが来たのかと思い、僕がドアを開けるとそこには別の顔があった。

最近忙しいので更新が遅くなると思いますが長い目で見てくださるとありがたいです……

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ