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人形少女は魔王様依存症  作者: やまね みぎたこ


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人形少女は事情を知る

「あんまり難しい話は分からないから簡単にお願い~」


これは割と切実な問題だ。

アルギナさんしかり龍神しかり、こういう偉い感じの人は良くわからない言い回しや難しい言葉を使いたがるから頭のよくない私には難しい。


「ふむ。まぁ用件だけ伝えるのは簡単なんだがな?ではまずそこからにするか。我に手をかせ」


私は適当な場所に闇を作り出してその中の人形さんの一体から腕をもぎ取りテーブルの上に置いた。


「どうぞ」

「な?それが本気の回答なのかどうかは分からないが、まずは詳しい説明から入らないとこういう悲しい行き違いが発生してしまうのだよ。意志を持つ生き物同士が完全に分かり合うことなどできないのだからな」


ほら!言われたとおりにしたのに急に難しい話になった!これだから偉い人は…。


「じゃあ簡単にお願いします」

「うむ。まずはだが…先ほど我の事を神と言ったな?」


「うん」

「まぁそこは正解だ。他の…お前が会った龍のババアがいるだろ?ああいうのからは「人世の神」だとか呼ばれている」


「ほえ~」

「面白いと思わないか?」


「なにが?」

「神様が国のトップなんて面白いとは思わないか?」


全く思わない。

どこに面白ポイントがあったのか。でもここでわからないなんて言ったらまた難しい話に持っていかれそうな気もするので目の前の鶏肉のようなものを摘まんで食べた。

おいしい。


「マイペースだな~まぁそれも実に神様らしくていいね」

「神様?誰が?」


「なんだお前、自分が神様だって気づいてないのか?」

「まじで?」


「ああ。惟神…使えるだろう?それはお前が神だという証だ」


確かに先日いつの間にか使えるようになった惟神とかいう力だけど…私はいつの間にか神様になってしまったらしい。


「メイラメイラ、私って神様なんだって」

「知ってましたよ」


知ってたらしい。なんだ教えてくれなかったの!そして隣の教主も何故かうんうんとうなずいている。

いや何回でも言うけれどこいつは本当になんなんだ。


「まぁいいさ。そんなこんなで我は神として覚醒して以来長年にわたってこの帝国という場所を守ってきたんだ」

「へ~…年はいくつなんです?」


この世界は本当に見た目から年齢が分からない。

人間は一応私が知っている人間とほぼそのままで寿命も変わらず見た目相応なのだけれど…魔族とかになると本当に分からない。

聞いて見たことがあるけれどマオちゃんなんて100近いらしい…。

アルギナさんともなるとその10倍近くは生きているはずだとの事で…もうなんか頭がバグッてくるよね。

それにあの龍神さんは見た目は中学生くらいだったのに20は越えてそうな皇帝さんがババアって呼んでるし…さぁ皇帝さんの年齢はいかに!!!?


「今年で27だ」

「あ、そうですか」


やけにリアルな年齢だった。


「というか長年じゃないじゃん!せいぜい数年だよねそれ」

「いいや?我が帝国もなかなかの歴史を誇るが正真正銘、この我がずっと皇帝としてこの国を導いてきたのよ」


「?」

「はははは!まぁそういう反応になるわな。我は神になったと言っても人間だからな、寿命があるのさ。どれだけ健康的に生きようといいところ90前後だ」


「うん」

「だからもちろん皇帝は代替わりする…しかし我は一度も皇帝の座を退いだことは無い。つまりはどういう事だと思う?」


「知らなーい」

「少しは考えてくれよ。張り合いがないな」


分からないことは深くは考えない主義なので遠慮します。


「まぁ言ってしまえば簡単だ。つまりは我は「我の子供に生まれ変われる」のだよ」

「へ~?」


「方法的な話をするのは退屈だろうから省くが…我の子供はこの世に生を受けたその瞬間から我としての記憶と意識を取り戻す。これでめでたく我は生まれ変わりに成功するという事だな」


なるほど…何でもありだなぁ。

あれ?だけどそれって一つ気になるところがあるよね?


「例えば今、あなたの子供が産まれたら皇帝さんは二人いることになるの?」

「ああ、そこは安心してほしい。我の存命中は子供は産まれないようになっているからな」


「ふーん?でもここって軍事?帝国なんでしょう?一番強い人が国のトップだって聞いてるけど赤ちゃんの時も皇帝なの?」

「赤子の状態でも人間ごときに負けはせぬよ我は」


何というか…そういわれると皇帝の隣に控えているごつい人とかが赤ちゃんに負けるところを見てみたいという好奇心が湧いてくる。

ここで皇帝を殺せば見れるかな?やらないけれど。


「んで?それが私を呼んだことに何の関係が?」

「本当に張り合いがないな、少しは驚いたりしてほしいものだ。国家機密だぞ?現に外に漏れる可能性を少しでも減らそうとほとんど外には出ないのだからな。我の顔と名前を知っている奴なぞほとんどいないのだぞ?」


「ほうほう、それはありがとう~」

「はははは!本当にいいなお前!…さてではいよいよ本題なのだが…」


皇帝がその身体の半分を覆うローブに手をかけ…はぎ取った。

ばさっとローブが風に流され飛んでいく。

そしてあらわになった皇帝の半身は…その白い肌にびっしりと真っ黒い痣のようなものが浮かんでいた。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 一気読みしました! 中世あるあるの人じゃないものや異なるものに対して話を聞かない合理を捨てた人達がいっぱいですねぇ。 リリには魔王少女と幸せになってもらいてぇなぁ・・・・ 教祖のしれっと従…
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