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人形少女は魔王様依存症  作者: やまね みぎたこ


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人形少女は家族旅行に行きたい

明日はお休みです。

次回は明後日投稿します。

 無事にヒートくんから逃げ切り屋敷の寝室に戻るとちょうどマオちゃんたちがお風呂から上がって来たみたいで肌をうっすらと桜色に染めた娘たちがマオちゃんに頭を拭いてもらっているところだった。


「リリおかえり。遅かったね?どこ行ってたの?」

「この前言ってたドレス借りた人に返しに行ってた~」


「そうなんだ」

「リリちゃんリリちゃん!」

「ん?」


リフィルが何かを期待しているようなまなざしを向けてながら元気に私の元までやってきた。

アマリリスもマオちゃんに頭を拭かれながらキラキラした視線を向けている。

なんだろう?


「遊びに連れて行ってくれるんでしょ!どこ行くのどこ行くの!」

「おっと」


まずい、またもや忘れていた。

何も考えていない…どうしたものか…。


まさかここで考えてないから後日!とは言えないしなぁ…。

私自身が前世で全くと言っていいほど親と外出などしたことなんてなかったからどうすればいいのか分からないみたいなところもある。

だけどだからこそ娘の期待には応えてあげたいのだけど…。


「ねーねー!リリちゃんどこ行くの~?私もアマリも早くおでかけしたーい!」

「うん…うん…!」

「今日はダメだよ~もうお風呂入っちゃったし」


マオちゃんがやんわりと止めてくれたけど今日行くつもりだったの!?

確かにまだ夕方前だけど今からはさすがにね…。


「え~!ママが無理やりお風呂に入れたのに~!」

「しょうがないでしょ~あなた達二人とも妙に汚れてるんだから。何してたかは知らないけどお屋敷の外に行ってないでしょうね?」


「いいいいいい行ってないよ!?ね!アマリ!?」

「行ってない…うん、行ってないよ!」


めちゃくちゃ怪しい…。

まぁだけどここ最近二人と遊べてないから不満がたまってるのも分かるし話をそらすためにもちょっと真面目に考えてみよう。


皆で行くことになるからなにか楽しいところがいいよねぇ~。


前世だとてっぱんは遊園地とかになるんだろうけど…この世界にそんなものは当然ながらないし…動物園とかワンチャンないだろうか?コウちゃんに聞いてみる?


ん~でも確かリフィルが小動物とか嫌いなんだよね…ぬいぐるみは好きなのに不思議だ。

残る候補となると私が今まで訪れた町や国ってことになるんだけど…帝国は滅んじゃってるし魔界は論外。


神都は…今さら面白味もないけどマオちゃんや娘たちは行ったことないし一応は候補になるかもしれない。


そして王国は…なんだか危なそうだしやめておこう。

となるとやっぱり神都か…いや、待てよ?そういえばさっきマナギスさんが興味深い事を言っていた気がするぞ?


「あ!そうだよ王国の隣にある国はどうだろう?」

「全く具体的な情報がないけど大丈夫?」


マオちゃんから冷静な指摘をされたが名前はおろか詳しい場所も知らないのだから仕方がない。


「ちょっと待ってね」


私は闇の中から以前コウちゃんに貰った世界地図をとりだして寝室のテーブルに広げる。


「えっとね…ここが確か私が行ってた王国だから…ここから一番近いのはここかな?」


隣国というくらいだから近くにあるやつで間違いないはず。

王国から辿っていくとそんなに離れていない場所に小さいとも大きいとも言えないような規模の国があった。

そんなに離れてはいないと言っても地図の上での話だから距離的にはなかなかだ。


「ここって空間移動できるの?」

「ううん。王国までは行けるからそこから馬車かなんか使ったり歩いたりって感じかな~」


「結構距離あるけど?」

「でもこれくらいなら一週間もあれば行けるよ~」


今までの私の経験上の話だから間違いは無いはず。


「リフィルとアマリリスを連れて?」

「あ」


そっか…娘二人は体力的に厳しいかな?

あ~そういうのもちゃんと考えられるようにならないといけないなぁ。ちょっと反省である。


「ええ~!行こうよママ~私行きたい~」

「私も…」


口に出しちゃったものだからリフィルとアマリリスは乗り気になってしまったようでちょっと駄々っ子モードになってしまった。


「ん~でもきついよ?割と歩いたりしないといけないかもだし」

「それでもい~き~た~い~!ちゃんと歩くから~!」

「私も歩く!」


「そうだねぇ~ところでリリはどうしてここに行こうって思ったの?」

「えっと…話に聞いたんだけど面白い芸をする人が今いるんだって。なんでも不思議な舞と詩を詠む人みたいで旅人らしいから居場所が分かってるうちに見たいかなって」


マオちゃんは少し考えるように顎に手を居た後、ぱんっと手を叩いた。


「いいよ。じゃあ明日から行こうか」

「ママホント!?わーい!やったねアマリー!」

「うん!みんなでおでかけ~!」

「いいの?マオちゃん」


「うん。頑張って歩くって言ってるし、疲れたら私のゲートでもリリの空間移動でも使って戻ってくればいいわけだしね」

「そういえばそっか」


旅行気分は台無しな気がするが確かにそれができるのは強みだなと思った。


「じゃあ今日は明日に備えてゆっくりと眠らないとね」

「はーい!楽しみだなぁ楽しみだなぁ!きゃっ!きゃっ!」

「楽しみ~!」


娘たちのテンションが凄い事になっている。

これで隣国とやらがかなり面白みのない所だったらどうしよう…話題の芸をする人もどうか肩透かしではありませんように…!


私が一人願っていると部屋の外で大きな音がしたので気になって扉を開けてみた。

そこには今帰ったのかクチナシがいた。


「ただいま戻りましたマスター」

「おかえり…?」


本人は平然としているが私はクチナシの姿に呆気に取られてしまった。

身に纏っていた白いドレスのような服はボロボロで、クチナシ自身も白い人形の身体はいたるところが汚れ、ひび割れている。

そして足元を見ると左腕がゴロンと落ちており、どうやらクチナシの身体から外れてしまい、それが床に落ちる音が聞こえてしまったらしい。


「どうしたの!?大丈夫!?」

「ああ、ええはい。御心配には及びません。すこしばかりミスをしてしまっただけです。すぐに治ります」


「そうなんだ…大丈夫ならいいんだけど…何があったの?」

「ご報告には及ばないかと。些細な事ですので」


さっぱり些細な事とは思えないがクチナシがそう言うのならそうなのだろう。

もしかしたら触れられたくない事なのかもしれないし私はもう気にしないことにした。


「あ、ところで明日からみんなで出かけるんだけどクチナシも行く?」

「私もご一緒してもいいのですか?」


クチナシが部屋の中をちらっと覗いてそう言ったので私もマオちゃんたちに一応確認をとるつもりでそちらに視線を向けた。

マオちゃんは軽くうなずいて娘たちも首が取れるのではないかというほど頷いていたのでオッケーという事だろう。


「いいよ~」

「ありがとうございます。目的地はどこでしょうか」


「ほらこの前私が行った王国の隣にあるところなんだけど…ここかな」


地図を見せてそれらしき場所を指さす。

するとそれを見たクチナシがすこしだけ目を見開いた。

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