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人形少女は魔王様依存症  作者: やまね みぎたこ


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人形少女は神様と話す

「話かぁ…マリアさんって呼んでいい?」

「ええどうぞ」


「じゃあマリアさん。悪いんだけどマオちゃんが待ってるんだよね」

「まぁまぁ。先ほど爆発があったのわかります?」


マリアさんは私の言葉を無視して遠くのほうを指さした。

そっちは確か先ほど大きな音が聞こえた方向だった。


「うん。大きな音が聞こえてびっくりしちゃった」

「あれ、あなたの娘の仕業だと言ったら信じますか?」


「ええ?」

「凄いですよ、あの子供たちは。人の命を何とも思ってない…正真正銘この世界に生じた悪夢と言ってもいいでしょう。それについてどう思います?」


マリアさんはなんだか良く分からない事を言う。

私の娘がどうのこうのとか…。


「別にどう思うも何も良く分からないとしか言えないかなぁ」

「そうですか」


短く返すとマリアさんはそのまま感情の読めない瞳で私の事を見つめてきた。

何も言わずお互いにじ~っと見つめ合う謎の時間が生まれる。


「えっと?」

「まぁ良いです。少し自分の娘が何者なのかについて興味を向けてみたほうがいいと思いますよ。その正体を知ってもなお愛せる自信があればの話ですが」


「はぁ…?」


何を言いたいのか何を伝えないのかさっぱりわからない。

あの子たちの正体って私とマオちゃんの娘という正体以外に何があるというのか。


「あぁ~相変わらずですね、その話の通じていないような顔。ほんとに腹立たしい」

「えぇ…突然そんなこと言われても…たぶん初対面?だよね?」


「ええ私としてはおそらく初対面ですよ」

「だよね」


不思議な言い回しをしている気はするけどそう言うのは深く考えないほうがいい。

コウちゃんしかりアーちゃんしかりそんな話し方をする人の事を考えるだけ無駄なのだ。


「では興味を引かれるであろう話を提供しましょうか?あなたが」

「私が興味を?美味しいお菓子のお店でも紹介してくれるの?」


「先ほど見ていましたが…魔王があなたに隠している事、こっそりとお話ししてあげましょうか?」


いつの間にかマリアさんは私の隣にいて、耳元で囁くようにそう言った。


「うーん…さっきから娘の事とかマオちゃんの事とか言ってるけどどうしてあなたが知ってるの?って話になってくるしあんまり首を突っ込んでほしくないなぁ」

「先にこちら側に首を突っ込んだのはあなたのほうなのですよ。それに私はこの世界の事はだいたい知っているのですよ」


確かになんとなく底知れない不思議な感じがするし、もし凄い人ならいろいろな事を知ってるのかもしれないけどなぜ私にちょっかいをかけてきているのかが分からない。


「どうしてそんな事を私に言おうと思うの?」

「嫌いだから、あなたが。あなたのせいで私が長年やってきたことが全部ぱーになりかけているのです。少しくらい意趣返しをしても許されるでしょう?」


「心当たりはないんだけど…なにかやっちゃったのなら謝るよ、ごめんね。だけどこういうのは良くないよ。それに別に興味もないし」


マオちゃんはいつか話してくれると言った。

なら私はそれをただ待っていればいいだけなのだから。


「本当にそう思いますか?実はですね魔王の事は私にも関わることなのですよ。あなたの娘の事もしかり…それを踏まえて魔王が何をあなたに隠しているのか…本当に知りたくはないですか?もしかして不安なのではないですか?」

「不安?」


「あんなにあなたに恋慕している魔王が、それでもなお自分に隠す何か…それを知ることが怖いのではないですか?事前に知っておけばいくらでも対応できるようになると思いません?私は嘘はつきません。私が話すのは真実だけ…どうします?」


キン、と金属同士がぶつかる小気味のいい音が聞こえる。

私が振ったナイフをマリアさんが手にした刀で弾いた音だ。


「刀…へぇそんなのあるんだ」


以前戦った龍神がセーラー服のような物を着ていたしアルギナさんも和服のような物を着ていた。

なんか前世の日本的なものがちらほらあるのが不思議だ。


「突然斬りかかってくるなんてびっくりですよ。もしかして私の姿見えてますか?」

「ん?そりゃ見えてるけど…」


手に持った刀から変な髪に綺麗な顔までばっちりだ。

何ゆえ見えてないと思ったのだろうか。


「ああなるほど…そういえば「枝」からできているのでしたねあなた。それなら今はちょっと分が悪いですね。怒らせてしまったようですしここは退いておきましょう」

「別に怒ったわけじゃないよ」


「なるほど。はいわかりました、ではこれで」


ふっとマリアさんの姿がかき消えた。

何から何まで良く分からない人だ。


私は今度こそ空間移動を発動させようと後ろを振り返った時、そこに消えたはずのマリアさんがいた。

それは一瞬の出来事だった。


先ほどと同じように私の耳元まで近づいてくると…。


「――」

「…え?」


本当に一瞬だったのにもかかわらずかなりの量の情報を叩きつけられたような気がする。


マリアさんが不意打ちで私に話したのはマオちゃんの事…私にマオちゃんが隠しているというある事実。

それがでまかせという確率だってもちろんあるだろ…いやそっちのほうが考えられる…はずだけど何故か私はその言葉は嘘じゃないと思った。


もしその話が本当なのだとしたら…私はまだマオちゃんに指輪を渡すわけにはいかない。

喋るだけ喋った後、今度こそマリアさんはいなくなってしまった。


「…あの人嘘つかないって言ってたのに嘘つきじゃん」


マリアさんには今度からは気を付けようと思った瞬間だった。

マリアさんが微妙な敬語で喋ってるのは煽りです。

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