そのに マリア17歳 人生が退屈で仕方ない
私、マリア・フォン・、ランドルは天才である。
1歳になると歩くより早くペラペラ喋りだし、2歳になると教えられていないのに、数式を解き、おむつが取れるより早く医学博士になった。
もちろん、17歳のいまは、すべての外国語がペラペラよ?
それに、ありとあらゆる色んなものを発明したわ。
公国は元より、世界一の大国リオンの最高峰の学舎ですら私には退屈で、人生つまらない。
自分より何倍も長生きだからという理由だけで、ねちねちとお説教をする賢者気取りの剥げ頭な老害がいるのよ?
最悪だとおもわない?もう辟易していたわ。
世界屈指の学舎でも、私には退屈で仕方ないの。
老害は、若い娘がなんじゃい。ってお説教ばかりなんだもの。
その若い娘の発明に、勝てないくせに?
だって、剥げ頭な老害の癖に若いきれいな奥さんいるのよ?
ー剥げ頭の老害なのに。
後で聞いたんだけど、剥げ頭ってだけで老人とは、限らないのね。
奥さん、若く見えたけど老害が老けてただけだったわ。
おっと、これは、絶対に内緒よ?
あの王妃様つきの侍女って、めちゃくちゃ怖いんだもん。
そうそう王妃様付きの近衛兵が、そもそもすべての始まりだったのよね。
ひょんな事から知り合いになった王妃付きの近衛兵に言われたのよ?
彼の祖国アークレッドで教師として働かないかといわれたのは。
世界一小さな国、アークレッド。
小さすぎて目にも入れてなかったアークレッド。
その誘いが私の人生を退屈なものから、輝かせるものへと変わる事を17歳の私はまだ知らなかった。