めんどくさい事件の始まり
「犯人はこの中にいる!」
はぁ、またか……
俺は深く溜息をつきながら先程のセリフをこの事件の関係者達に向かってドヤ顔で言い放った友人を見つめる。
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俺の名前は御子柴 秋。影が薄くこれといった特徴も特技もない普通より少し下を生きてる男子高校生だ。
いや、一つあったな、特徴……
高校内で知らぬ者は居ないほどの有名人である曽良 陸斗の親友だ。
こいつは面白そうなことがあればなんにでも首を突っ込む、無ければ作る、
そして満足するまで場をめちゃくちゃにするというめちゃくちゃなやつだ。
まぁ、それなりにいい方向で解決することの方が多いから良いのかもしれないけどな。
そんなやつだから高校では面倒事は陸斗だけには知られるなっていう暗黙のルールが出来上がってるくらい有名だ。
そんな陸斗と俺は高校の冬休みを利用して温泉旅行に来ていた。
何が悲しくて男二人で温泉旅行なんて行かなきゃならない!って行くまでは思っていたんだが、温泉町も楽しいし旅館も綺麗で結構満喫していた。
満喫しすぎてお土産に木刀なんてものを買ってしまった。後悔はしていない。
「いやー、温泉気持ちよかったな」
「あぁ、そうだね
久しぶりにゆっくりした気がするよ」
「お前がもうちょっと首を突っ込むことを自重してくれるといつも静かでいいんだけどな」
「それは体が勝手に動くんだからしょうがない!」
「しょうがない!じゃねぇよ!」
はぁ……
何回も言ってるが聞く気ねぇな、こいつ
「まぁ、今回の旅行は何も起きなさそうだしのんびり……」
「きゃー!!」
やべぇ、フラグ建てちまった。
陸斗が今のを聞こえてませんように……
そう祈りながら陸斗の方を見るとすごいいい笑顔を俺に向けてた。
「秋!!行こう!!」
うるせぇ、その笑顔歪ませてやろうか
そんな黒い感情を抱いていると陸斗は部屋を出ていった
旅行先でもこれかよ
「はぁ……最悪だ……」
溜息と愚痴をこぼしながら俺は部屋を後にした。
部屋を出ると人が集まって来ていた。
どうやら、悲鳴が聞こえた場所は俺達の2つ隣の角部屋らしい。
この旅館は2階建てでロの形をしており真ん中にある中庭がどの部屋からも見えるようになっている。
中庭の中心に鯉などが悠々と泳いでいる大きな池があり、その池を囲むように色々な植物が埋められていた。
今朝、池を見てみると薄く氷が張っている下を鯉が元気に泳いでいるのを見て鯉は寒さに強いんだなと変なことを考えたりした。
とりあえず、陸斗を探そうと部屋の前まで行き人集りを掻い潜りながら部屋に近づく。
すると部屋の中から良く聞き慣れた声が聞こえた
「誰も部屋に入るな!部屋から出るな!」




