残り100日 使命やなんやら
状況を、整理しようか。
部屋に戻った私は俺に戻って、大きく大きく溜め息を吐く。
「聞きたいことが山のように増えたぞ」
『なんでもお聞き下さい』
「いつ、舞姫を魔法少女に?」
『一年程前です。善戦してくれましたが、ね』
「離反、いや。寝返ったのか」
『です。魔王に屈し、全部を諦めたようでした』
……確かに一時期ハイテンションというか、情緒がいつもよりおかしい時期があったっけ。
「あいつらは?」
『魔王軍、とでも呼びたいですけどね。『ジーニアス』って名乗ってました』
「天才?」
『はい。元々は、人間なんですよ。しかも類を見ない天才でした、けど。
ある日の疑問を胸に、今は魔王をしているみたいです。私も詳しくは知りませんが』
「疑問、ね」
『はい。馬鹿な人達いらないのでは?です。
だから全ての人類を自分以外消してしまおうと』
ははは、サイコ野郎だあ。
それが俺の敵なんだな。てか、普通に、俺がもうやるしかない雰囲気に。
まぁ、やるけどさ。幼なじみが関わっているのなら俺が止めないと。
「どうやって、消すんだ?」
『人間だけを消す光線を衛星から照射します。
あと、ちょうど100日後に』
「へぇー……!?」
もう、どうしろってんだよ。
俺は普通でいたかった。
でも、幼なじみが暴走してて。
世界が危ないとか言われたらやるしかないじゃないか。
「これから、よろしくなアンリ」
『こちらこそ。じゃあ手始めに適当な女の子口説いてくれますかね?』
相棒は心配だが、まぁ仕方ないか。
溜め息をついて俺はふと目を閉じた。