3/5
走り込み!ダイヤを引け!
「ピューマよ!
この「タイヤ」を全力で引きながら、走るのだ!!」
またも、イッケツの無茶ぶり。
しかし・・・
「コレ・・・
「金剛石」なんだけど!?」
そう。
「金剛石」でできた「タイヤ」である。
「うむ。
ダイヤを合成できる科学導師は、少ない。
おそれ多くも、女王陛下に、ご協力いただいた!」
キティルハルム女王ミリアム・・・
彼女は、脱力していた。
「あのねえ!
何コレ!?
わかんないんですけど!?」
金剛石を、空気中から合成するなど、ミリアムにとって朝飯前だ。
しかし、まさか・・・
「修行用のタイヤ!?
意味わかんないですけど!?」
「さあ!
ちょうど、三本ある!」
イッケツは、嬉々としてピューマの胴にそれが繋がったロープをくくりつける。
「かなりの重量だ!
このトラックを五周せよ!」
「・・・」
「わかったか!」
「うん!」
ピューマは、走り始めた。
だが・・・
「私・・・
仕事に戻っていいですか?」
ミリアム女王は、気の抜けた声でイッケツに尋ねた・・・