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魔神の星!!  作者: SHIN
1/5

息子よ!あれが魔神の星だ!いや、昼なんですけど!

あるところに、ワーピューマの親子がいた。


父、星イッケツ。


息子、星ピューマ。


「息子よ!

あれに輝くは、「魔神の星」だ!」


「うん!

オヤジ!」


昼間である・・・


「にゃにゃにゃ〜♪」


鼻唄を唄いながら、リヤカーを牽いてきた人足の人猫ワーキャット女性が、それを停め、トラックに荷を移し替える。




親子は、とんでもない特訓をしていた!


「ピューマ!

そのギブスのスプリングを、貴様の筋肉と神波動オーラのみで、引きちぎれ!!」


ピューマは、頑強なスプリングで繋がれたプロテクターを装備していた。


いや、させられていたというべきか。


「無理だよオヤジ!」


「やるのだ!!」


はっきり言って無理だ。


なにせ、このスプリング・・・


惑星最強の合金・ヒヒイロカネである。


「うぐぐ・・・」


やがて、ピューマの毛細血管が破裂し、全身から血がふきだす!


だが・・・


「う・・・うおおおっ!」


ベキッ!


ボゴッ!


バァン!


プロテクターは、爆発したかのようにぶっ飛ぶ!!


「はあはあはあ・・・」


「やればできるではないか、ピューマよ!」


本日の「修行」を終えて、親子が帰る頃・・・


「なんだコレ・・・

あのオヤジに、壊れたら治せって言われてたが、コレ治せねえぞ・・・

あのガキ、「獣人」だよな?」


一応、「獣人族」は「人間」にカウントされるが・・・


「「人間技」じゃねえよ・・・

スプリングとはいえ、ヒヒイロカネひきちぎるたあ・・・」


竜族の高位貴族・黒竜公ブリューゲルは、冷や汗をかいた・・・



その夜・・・


「疲れたでしょう、ピューマ。

食べなさい♪」


星家の家事を取り仕切る、ピューマの姉・アキナが、キティルハルム料理の「蛸酢チャーハン」を、人数分、ちゃぶ台に並べる。


「いただきまーす!」


ピューマが、レンゲを手にチャーハンを食べようとすると・・・


「ばっかもーん!」


イッケツの鉄拳が、ちゃぶ台を粉微塵に砕いた!


「みんなで、いただきますだろうが!」


しかし・・・


どか!


ばきっ!


ぐしゃっ!


「父さん!

ピューマに言ってからにして下さい!

この調子で、父さんがちゃぶ台を破壊したりするから、「買い替え」でいくらかかっているか!」



アキナの尻尾が、逆立っている!


「わ・・・悪かった!」


アキナは、イッケツを完膚なきまでにボコボコにしていた!


「よろしい!!」


ピューマは、二人を見て震えていた。




「ん?

修行?

結構なことにゃ・・・」


猫の女神リケは、本日の仕事を終え、聖地の中ほどにある「自宅」に帰ろうとして、腰を抜かした。


「い・・・石段に大穴が開いているにゃ・・・

なんでにゃ!?」

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