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佐藤君は無能力  作者: 三鷹 功
2/10

若さって何だ? それは振り向かないことさ!

佐藤君、一体無能力でどうなるのか?

人間が異世界で無茶したら大抵こうなるんじゃ無いかという話です。

鼻ほじりながらお読みください。

アイエェェェエ!ナンデェェェエ?無能力ナンデェェェエ!


森の中をひたすら叫びながら走り抜ける俺。

15の俺、校舎の窓ガラスを割りながら走る俺。


そんな俺は100m走ったら疲れたので歩いた。

「ゼェ、ハァハァハァ」

全力で走る、それは青春。

佐藤は青春の真っ只中だった。


それは魔物の森という、どう見ても青春じゃない場所で。


「ガルルルゥ!」


俺いま何をしているでしょうか?

友達の家でゲーム?彼女とデート?

いいえ、


魔物とランデブーでしたぁ!


「し、死ぬって!何ここ?ヤバスギィ!」


「ヴォオオオ!!」



拝啓お父さんお母さん。


僕は今魔物に襲われて居ます、

ピンチの時っていつも何してますか?

私は今、メッチャ泣いてます。

もうなんでこんなに世の中世知辛いのでしょうか?


ps この前僕の部屋勝手に片付けたでしょ!やめてよね、もう子供じゃないんから!え?やましいもの?無い無い俺って健全な男子高校生だし!いや、ホントホント、だから絶対探すなよ!


よし!辞世の句も終わったしクソ犬っころ!かかって来いヤァ!


ヤァ!


ヤァ!


ヤ・・・


・・・



やぁ!(フレンドリー)


いや!無理だろ!相手なんかでかいし牙やばいし目もギラッギラしとるし。

あっ待ってまだ俺のターン終わってないから、もうちょっと辞世の句言わせて。

具体的には後80年くらい辞世の句言わせて。

え?待てない?またまたぁご冗談を!

知ってる?男子高校生って不味いんだぜ!

マジマジ!俺食ったことあるから、食人フェスティバルだから!


・・・あ、はい関係ないっすね。


・・・


やめてェェェエ!助けてぇええ!


死にたく無い!死にたく無いでござる!


ここで勇者の冒険は終わってしまった。

セーブしといて良かったわ、序盤から強すぎw


なんてな、現実はそんな甘くねぇぜ!

あー、マジでお母さんお父さんごめん、俺異世界できっと異世界転生最速死亡RTA狙ってから。

きっと最速で死んだ男として歴史に名を残すんだろうな。


・・・ってそんな諦めがいいわけないだろ!!


こんな訳のわからないところで死ねるかよ!


嫌だ!嫌だ!嫌だ!


誰か?誰かいないのか!


誰か!!


誰か助けてくれ!!!


だ・・・



だれかぁぁああ!!







・・・さ



・・・さとう・・!



・・・佐藤!



『佐藤ぉお!!』



その時幻聴なのか俺の耳に俺を呼ぶ声が届いた。

俺はその声の方へ顔を向ける、縋るようにその声を頼りながら。

この俺を、勝手に出て行った俺を助けにきてくれるなんて!

分かってる皆まで言うな、ここで助けに来るルートは分かってる。

古今東西ありとあらゆる場所で主人公のピンチにはヒロインが来てくれるってもんだ!

なぁ!そうだろ!愛しのかのんちゃ〜〜ん!


佐藤は振り向いた。


味方の救援が間に合った。


?「今助けるから!」


佐藤「ありがてぇ」


清「何言ってんだよ、俺たち親友だろ!」


佐藤「・・・・・・」


え?清?


ん?待ってWAITWAIT・・・


あれぇ?おかしいな?花音ちゃんは?


清「あれ?どうした佐藤?」


佐藤「ん?ちょっと黙ってて、いま計画が狂ったとこ」


清「お・・おう」


いとおかし、とてもいとおかしでおじゃる。

もう一度記憶を消去して清を見る。


うん、やっぱり清だ。


いや花音ちゃんの可能性も微レ存・・・


・・・無いな。


「ねぇわ!!お前が来るとかねぇわ!!」


「え?えええええ!!」


「チェンジ!花音ちゃんとチェンジを要求する!」


「ちょっ!おま!酷くね?」


「うっせぇ!黙れ!来るなら最低女にしろ!」


「なんだこれ・・・助ける気無くすわ」


「待って?そこは助けて、な?」


「お前・・調子いいなぁ」


「いやー俺ってば最強なんだけど今封印されててさ」


「封印って誰にだよ」


「あ、でもあれだ、お前でもあの魔獣は無理か?」


「んぁ?あぁあいつか?あんなの雑魚だろ」


「ざ・・・・こ?」


「まぁいいから下がってろ」


はぁやってらんねぇとため息をつきながら清はその身を光で包み込み始めた。


「え?何お前のスキル?」


「俺のスキルは降神術って言うの」


「何それ?」


「あーなんかちょーレアスキルみたいでさ、言ってしまえば俺は神になれるらしい」


「はぁ?」


はぁ?何それ、え?はぁ?チートじゃん。

な・ん・で?こいつがチートスキルもらってんの?

おかしい、先生!清くんがズルしてます!


「そのスキル俺にくれ!」


「いやwスキルは渡せねぇよ」


「お願い!全財産あげるから!頂戴!」


「おい、引っ付くな!離れろ!」


魔獣「あの?もう攻撃していいですか?」


「「うっせぇ!ちょっと黙ってろ!」」


魔獣「あ、はいすいません・・・」


そうして俺たちは魔獣の前で喧嘩が始まる。

でもおかしいな、なんか魔獣から声が聞こえたんだけど?

世の中ふしぎばかりですな!


って・・え?



「「魔獣がしゃべった!?」」


魔獣「あ、やっと気付いてくれた」


「「まぁ、どうでもいいか」」


魔獣「ええええええ!!」


「うっせぇ犬!おい!清こいつどうにかしろ!」


「あ”ぁ”!!うるせぇ!おい犬!俺の下僕(げぼく)になれ!」


神《清》からの嘆願を承諾

只今をもって犬、通称:地獄の番犬「ケルベロス」が神《清》の下僕になりました。



佐藤・清・魔獣「「「えええええええ!!!」」」


2日目にしてケルベロスが仲間になりました。





能力紹介



名称:ケルベロス

種族:魔犬

称号:地獄の番犬

スキル:火魔法、獄炎魔法、身体強化、毒牙

状態:清の下僕

もし宜しければ続きも読んで貰えると嬉しいです。

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