表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

象徴詩『眠り姫』

掲載日:2015/11/28

失語に満ちたワンルームのユッセ城


液晶に顕れ消えてゆく人影が嗤っていた



木苺の欠片を飲み込み

黄ばんだシーツに横たわると


骨灰を塗りたくった天井から

こぼれ落ちる


雨の声を聞く



「もう寝るの?」


「早すぎるよ」


「疲れてるんだね」



ペトリコールは窓枠を抜けられず

白く霞む肺


絡まり合う蒼白い茨は吐息を吸い


トゲの先に赤く小さな花を咲かせる



眩暈は揺り籠



熱は誰かの抱擁



雨粒の囁きは耳元に流れる



「でも 良かったと思う これで」


「後でも先でも同じだよ どうせ」


「おやすみなさい」



香油を注いだ額


渇いた唇は


目を閉じて待っていても


誰も来ないことを知っている


例え他に


何も知らなくても



静かで

暗くて

冷たい柩


空気が揺れ

戸口に誰かが立っているような気がした






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ