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ある日突然大悪魔?!  作者: 彩霞
~インターミッション~
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その64 「花火で浴衣」

夏といえばランキング(あるのかな?)ならきっと上位につけるはず?!の花火大会話。

1話で収まりませんでした…

「お母さん、こんなメール来たんだけど、明後日の晩、サクちゃんたちと花火大会に行ってもいい?」

「なあに?

 花火大会……そうね、別に構わないけど、遅くなりそうだし気を付けるのよ?

 サクちゃんの他には誰が一緒に行くの?」


ウチが画面を操作してメールの先を見せると、ふんふんと頷くお母さん。


「葉月ちゃんと、他の方もお誘いの最中なのね。

 明後日なら大丈夫……」

「大丈夫って何が?」

「あ、こっちのことよ」


お母さんの言葉を気にすることなく、ウチはメールの返事を返してた。



   ◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇



次の日、サクちゃんから新しいメールが来てた。

結衣ちゃんは用事があってダメってことで、その代わりに他に誘いを掛けてみるってことと、当日、迎えに来てくれるってことやった。


「ただいまー。

 ひなちゃん、ちょっと降りてきてー」


お母さんが帰ってきたみたい。何かあったんかな?階段を降りていくと、玄関にお母さんがいた。いろいろと買い物してきたみたい。


「これをお母さんたちの部屋に持っていってくれる?

 お母さんもすぐに行くからそのまま待っててね」

「うん、わかった」


持ち上げた袋は大きいけどそんなに重くない。わざわざウチを呼ぶんやったらもっと重い荷物運んだのに……

とりあえずベッドの上に袋を置かせてもらってそのまま待ってると、すぐにお母さんが来た。


「お待たせ。

 ひなちゃんちょっと向こうの方を向いて立ってくれるかしら?」

「向こう?」


ウチが振り向くと、お母さんはベッドの上に置いた袋を開けて何かを取り出してウチの肩に当ててきた。


「うん、いい色だったわね」

「何、何?」

「ひなちゃんの浴衣買ってきたの」

「ええっ?!」

「びっくりさせようと思って♪」


確かに花火大会って、浴衣の人多いっけ。それにしてもお母さん、楽しそうやけど……ウチも一緒に連れて行ってくれたらよかったのに……


「あら、一緒に行きたかった?」

「うん……」

「ごめんね、でも最近ひなちゃんお母さんが服を買ってくるって言っても、何だかんだで断ること多かったからね?」

「うー……」


確かに最初のインパクトが強すぎて、お母さんに丸投げはせえへんようにしてたけど……


「とにかく一度着てみましょう。

 お母さん、着付けは得意なんだから」


結局お母さんの着せ替え人形にされてしもた感じもしないではなかったけど、明るめの藍色の地に大きな花柄の浴衣は、ウチの髪の色に結構あってるかも、なんてナルシストっぽいね。


「お母さん、この花って何?」

「これはね、芙蓉っていうお花。

 ちなみに花言葉は『淑やか』よ」


説明してくれながらもお母さんの手は止まらず、あっという間におはしょりができてて、気が付けば帯まで締められてた。

 

「はい、出来上がり。

 どう?」

「うん、ありがとうお母さん。

 この柄、ウチ気に入ったわ」

「あら、嬉しいわ。

 明日は髪も結ってあげるからね!」


あれ……ちょっとお母さん、火が付いたっぽい……



   ◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇



そして当日、サクちゃんたちが来るのは夕方やから、朝から休暇中の課題とか進めててんけど、またサクちゃんからメールが入った。

そこには「今日、アタシも葉月も浴衣だけど、うっかりひなに伝えてなかった。ごめん、間に合うか?」って書かれてる。お母さん、予知能力でもあったんかなぁって1人で笑ってしまったわ。サクちゃんに大丈夫のメールを返したら、よかったって即答で返ってきた。だいぶ心配してたみたいやね?


その後、結構集中してたみたいで、少しお昼を過ぎたくらいでお母さんからご飯できてるって声が掛かったころにはほとんど片付いてしまってた感じやった。お昼の後はゆったりまったりで過ごして、サクちゃんたちが来るのに合わせて、お母さんに着付けをしてもらう。それが終わったら今度は頭を作ってもらってと、ちょっと何か大事っぽい。


「こんな感じでどうかしら?」

「お母さん、こんなんもできるんや……」


いつもと違って、頭の上の方で纏められた髪に浴衣とおそろいのデザインの簪が添えられてた。


「ふふっ、驚いた?

 今までなかなか披露することがなかったものね。

 でもひなちゃんがさせてくれて嬉しいわ!」


ニコニコのお母さんを見てると、何だかウチも思わず嬉しくなって笑ってしまうわ。

そうこうしてるうちに、あっという間に約束の時間が来てたみたいで、玄関のインターホンがなった。


「みなさん、いらっしゃったみたいね」


お母さんが先に出て行ったのを追いかけるけど、浴衣やからあんまり急いで歩くのは無理やね。ゆっくりと玄関に行くと、開いてる扉の外からお母さんの声が聞こえてきた。


「お久しぶり、2人ともとっても素敵ね!

 ひなちゃんもすぐ来るからちょっと待っててね」

「ありがとうございます」


葉月ちゃんの声も聞こえてきた。玄関に揃えてあった新しい草履を履いて、ウチも外に出る。


「ひな!

 うわぁ、似合ってるな……」

「ほんと、色合いも素敵……」

「え、えとありがと……

 でもサクちゃんも葉月ちゃんもすごくいい感じやわ!」


サクちゃんは明るい色の向日葵柄の浴衣でイメージぴったりって感じやったし、葉月ちゃんは黒地に赤い曼珠沙華の柄のとってもシックな感じがまたすごく似合ってた。


「それじゃ行くか」

「うん!」

「あ、ひなちゃん、ちょっと待っててね」


お母さんが家に入って持ってきてくれたのは、さっきお財布、携帯他手回り品を詰めた巾着。すっかり忘れてた……


「一応中身を確認してね」

「えっと……うん、大丈夫」

「はい、それじゃいってらっしゃい。

 みんな気を付けてね」

「「「いってきます!」」」


3人声を揃えて挨拶して、いざ出発!

ユニーク3000達成、ありがとうございます!

次回は花火大会、さてさて…?

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