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ある日突然大悪魔?!  作者: 彩霞
第6章 海でしょ、海!
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その60 「本多くんにはわかるんだ」

お気に入りが増えてました。ありがとうございます!

まだずるずると海のお話が…

「それで、本当は何があったの?」


何を話してもいいかわからへんかったから、とりあえずボーっとしてみてたんやけど、しばらく経って本多くんがそんな風に切り出してきた。


「本当は……って?」

「カズの様子を見ていれば、何かがあったのは分かるんだよ。

 言いにくいことなら強要はしないけど、ちょっと心配だったからね」


そっか、みんなに心配かけてしもたんやね……何があったか言えることだけでも伝えといた方がいいんかな?


「さっき、葉月ちゃんと本多くんが飲み物買いに行ってくれた後で、枚岡くんがどこかに行こうとしたから、ウチだけ追いかけてんけど」

「カズだけに何か用事があった?」

「えと……うん、ちょっと謝りたいことがあって」

「そっか、何か昨日も朝からカズが元気なかったのは、もしかしたら……

 ごめん、詮索はしない方がいいね」


頭を掻きながら苦笑する本多くんの気遣いに、ちょっとほっとする。


「それで、追いかけたんやけど途中で見失ってしもて、海の家が並んでる裏手に入ったら、男の人らに絡まれてん。

 そやから、ちょっとほんまにどうしようかってなったんやけど、そのときに松本くんと枚岡くんが来てくれて」

「へえ、ユージも?」

「うん」

「そうか、それならもう心配することもないかな」


何かよくわかんないけど、本多くんが納得してる。松本くんがいたから大丈夫ってことなんかな?


「ところで、カズに謝りたいことっていうのはちゃんと謝れた?」

「へ?あ……うん……」


不意に聞かれて、あの時のことを、自分が言ったことを思い出して恥ずかしくなってしまう。


「なるほどね、そっちもあんまり心配することなかったかな」


何だか本多くんが嬉しそうだけど、一体どうしたんやろ?


「ああ、ごめんね。

 飲み物を買いに行く前まであんまり元気がなかったのに、さっき戻ってきたときはちょっといつもの調子に戻ってたから」

「そ、そんなに違ってたん?」

「まあ、あまり感情の起伏は見えない方だと思うけど、今回のは割とはっきりしてたかな?」

「全然わからへんかったよ……」


もう一回思い出そうとしても、やっぱり違いなんてわからへんわ……


「とにかく、カズのこと、これからもよろしく頼むよ。

 さ、そろそろみんなと合流する?」

「うん、そうする」


本多くんがさっと立ち上がって手を差し伸べてくれる。こんな風にしてもらうとか今までなかったから、ちょっと緊張してしまうけど、せっかく差し伸べてくれたのを断るのも無理やから、掴らしてもらった。


「ありがと」

「どういたしまして。

 足は大丈夫?」


その場で少し足踏みしてみたけど、もう全然違和感ないし大丈夫みたい。


「大丈夫そうだね。

 それじゃ行こうか」


迷わず真っ直ぐ歩いていく本多くんの後についていくと、波打ち際からちょっと沖に進んだところに手を振っている人影が見えた。


「ひーなー!」

「あ、サクちゃん!」


手を振り返すと周りにいた葉月ちゃんや結衣ちゃんも手を振ってくれる。泳ぎにって言ってたけど、3人ともちゃんと足がついてるみたいやわ。ざぶざぶと波をかき分けてみんなのところへ行く。うん、ウチもちゃんと足がつく深さやね。


「僕はちょっと先まで行ってくるから」

「うん、一緒に来てくれてありがとう」


そのまま泳いでいく本多くんに手を振って別れる。枚岡くんと合流するんかな?


「もう平気なの?」

「うん、心配かけてごめんね」

「まあ大丈夫だと思ってたけどな」

「とか言いながら、サクが一番心配してたよねー」

「うぐっ……」


ああ、やっぱりみんなに心配かけてたんやなって、こんなやり取りからもいっぱい感じることができた。


「みんな、ありがとう」

「な、なんだよ急に!

 とにかく、楽しもうぜっ!」


ちょっとぶっきらぼうなサクちゃんの一言で、みんなで浮かんでみたり、水を掛け合ったり、ちょっと疲れてまた浜に戻って砂山を作ったりといろいろ遊んでたら、結構いい時間になってしまった。


「ちょっとお腹空いてきたね」


結衣ちゃんの言葉に、みんな頷いてしまう。昨日でいえば、お昼の一番忙しい時間を越えて、お客さんが減った頃やんね。


「遅めだけどお昼にしようか」

「きゃっ!ほ、本多くん?

 もう、いつの間に帰ってきてたのよ……驚いたじゃない」


パラソルの下に4人並んで座ってたウチらの後ろに、本多くんと枚岡くんが立ってた。まだ濡れてるところを見ると、直前まで海にいたっぽいね。

やっぱりというか、見当たらない松本くんを置いて、ウチら6人で海の家に向かった。店員さんが覚えてくれてたみたいで、すぐに席に通してくれた。

それぞれに注文して、ご飯がそろったところで瑞希さんとおばあちゃんも出てきてくれた。


「みんな、遅かったわね。

 しっかり食べてね」


という瑞希さんに、みんなで元気よく答えてちょっと遅めのお昼ご飯。時間的にはご飯が終わったら、そろそろ帰る時間を気にしないといけない感じかな。何だかあっという間に時間が過ぎてくわ。

一応次話で、海のお話本編が終わるはずです。

これ以上手を入れなければ…入れる余裕はないはず…

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