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ある日突然大悪魔?!  作者: 彩霞
プロローグ的な
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その6 「戸惑う弟、戸惑うウチ」

ちょっと尻切れな感じですが、これでプロローグ的な分は終わりです。

オチがない……

「あ、お客さんもう帰ったの?

 母さん、俺すぐに出なきゃいけないんだけど、何か食べるもんない?」


玄関の方から和忠の声が聞こえてきた。

あの子が道場に行く時間ってことは……やっぱりもういい時間なんだ。

結構長時間話してたんだ……


「え、姉貴?

 珍しく出かけてたんじゃ……だってさっきリビングにいなかったし」


たぶんお父さんかお母さんと話してるんだろうけど、和忠の声大きすぎ。


「でも……わかったよ。

 あー、いいよ、俺が連絡するから。

 道場行かないんならご飯まで待つよ。

 それで何のはな、しが……」


ウチと目が合った瞬間、和忠が固まった。

そしてそのまままた廊下へと引っ込んでいく。


「母さん、あの子誰?

 お客さんみんな帰ったんじゃなかったの?」


和忠、あんたの声、だだ漏れやけど、ほんまにウチが知らん人やったらめっちゃ失礼やと思う。


「とにかく入りなさい。

 話はそれからだ」


お父さんに押されて再びリビングに現れた和忠は、そのままウチの向かい側にお父さんと並んで座った。

お母さんはウチの隣に。

和忠、居心地悪そうやね。

当たり前と言えば当たり前やけど。


「和忠、落ち着いて聞いてほしい。

 さっきの話に嘘はない。

 今、お前の目の前にいるのは間違いなくお前の姉、日生だ」


……

…………

………………

うう……この沈黙嫌い。

どうしよ、ウチから話しかけた方がいいんかな?


「こ、こんばんは」


……

…………

………………

うわー、よりにもよってこんばんはって、やってしもたわ。

これじゃ全然家族っぽくないし!


「えと、ウチ、日生だよ」


……

…………

………………

もうあかん、完全に失敗やわ……


「い、いやほら、父さん、へ、変なこと言うなよ」

「かずくん、本当なの。

 本当ににひなちゃんなのよ」

「母さんまで何言ってるんだよ」


そりゃそういう反応になるやんね。

めっちゃ汗かいてるし。


「だ、だいたい何で金髪で目が青いんだよ!」


あー、うん、何でだろうね……

髪は脱色で誤魔化せないかな?

目は……か、カラコン入れてるってことで……


「しかも髪は長いし顔まで違うし……」


髪、大分伸びたよね。

肩に掛からないくらいだったのが、わずか1日で腰まで伸びてるし。

育毛発毛業界に衝撃の嵐が吹き荒れるよ。

顔、は……照明の加減でこう……


「それに……それにちっちゃいじゃないか!」


……

…………

………………

ああ、そういえば2人だけだとでか(・・)姉貴って呼んでたわね。

確かに体が小さくなるのはおかしいと思うよ。

でもね、判別理由はそこかっ?!

……あー、何かムカついてきた。


「ウチが間違いなくあんたの姉であることを教えてあげる」

「え……?!」


ゆっくりと和忠に近づいて、おもむろにヘッドロック……しようとしたんだけど、自分が小さくなってる分、だいぶやりにくい……

ちなみに和忠は固まってる。

お父さんとお母さんはニコニコと成り行きを見守ってくれてるみたいやけど。

まあ、いつもどおりやし。

そのまま固まってる和忠の耳元に口を近づけて囁いてやる。


「和忠の部屋のクローゼットについてる引き出「うわあああああ!ちょ、それ、待って、何で知って……」

 ……わかった?」

「わかった!わかりました!

 すんませんでしたお姉様っ!」

「わかってくれたんならいいよ」


はあ……無駄に感情高ぶってしまったやんか。

え、和忠が真っ赤になってる?

そんなの知らないし。


「かずくん、わかってくれてよかったわ。

 ちょっとひなちゃんこれから大変になると思うけど、かずくんも助けてあげてね?」

「うう、はい……」


んー、ちょっときつく締めすぎたかな?

まだ顔赤いし。


「和忠、詳しいことは後でまた説明するから。

 まあ、私たちもわかっていることは多くはないのだが」

「わかった。

 とりあえず俺着替えてくるよ。

 使わないのに道着汚したくないし」


和忠はそう言って部屋に戻っていった。


「ところで、かずくんに何て言ったの?」

「ん?別に、クローゼットって言っただけよ」


お母さんの質問に、意図的に大きな声で答えてみた。

廊下から盛大に誰かがこけたような音が聞こえた気がするけど、きっと気のせいやし。

お母さんも、ふーん?って首を傾げただけであんまり気にしてないみたいやし問題ないやんね、くふふ。


「それにしても、お夕飯どうしましょ。

 何も準備してないわ」

「たまに店屋物でも頼もうか。

 日生、何か食べたいものはあるかな?」


お父さんに聞かれて、ウチは急におなかが空いてることを思い出した。

そういえばお昼ご飯食べそこなってるし。


「んー、洋食がいいかな」

「そうか、日和さんもそれでいいかな?」

「うん、忠さん調べてもらっていい?」


お父さんは頷いてタブレットPCを用意して、ネット検索してメニューを開いてくれた。

結構いろいろあるんやね。

ハンバーグとミックスフライとエビフライ、ドリアにオムライス……

どれにしようかな?


「あれ、何見てんの?」

「かずくんも選んでね。

 今日は店屋物を頼むことにしたから」

「わ、やった!

 えっと、洋食かあ……じゃ、俺ハンバーグとエビフライのセットね」


む、和忠決めるの早い。

負けてらんないし。


「ウチもそれにする」

「ふむ、結構量がありそうだけど大丈夫かい?」


お父さんが心配そうに聞いてきたけど、いつもそれくらい食べてたんだから大丈夫だもん。


注文して1時間もしないうちにテーブルに料理が揃っていた。

今更のように気付いたんだけど、小さくなったからテーブルが微妙に高く感じるんだよね。

みんなでいただきますをして、平日なのにみんな揃ってること以外はいつもと同じ夕ご飯が始まった。


そして、ウチの前にはハンバーグ半分とエビフライ1本が残っていた。

おかしい、ご飯も全部食べてないのにおなかがいっぱいだなんて……


「あれ、姉貴食べないの?」

「うー……何か調子悪いのかな。

 もうおなかいっぱいになった」

「ひなちゃん……

 もしかして体が小さくなっちゃったからじゃないかしら?」


……お母さん、名探偵みたいだよ。

まさかそんな弊害が……あるなんて思ってもみなかったし!

半分のハンバーグとエビフライ?

和忠がラッキーとか言ってたけど……何か悔しい!

次もある程度めどがつき次第順にアップしていきたいと思います。

あんまり遅れないように気を付けまふ……

誤字脱字など見つけていただいた方、よかったら教えてください!

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