カランド(10)
[カホラ]:「なんとなーく、予想はしてたけど、やっぱり出てきたわね」
[吹雪]:「は、はは……」
あの後、ボックスの用紙を最後まで確認したら、エロ本のようなものが2、3冊出現した。
[カホラ]:「翔って、オッパイ大好き少年だったのね」
[吹雪]:「見たいですね」
当たり前のように出てきた女優はFカップ以上の子ばっかりだった。
[カホラ]:「男の人って、みんなこんな感じなの?」
[吹雪]:「……真面目に答えたほうが?」
[カホラ]:「いいわね」
[吹雪]:「……基本的に男性は女性の胸は大好きですよ。しかし、大きさに関しては人それぞれな んで、みんながみんな巨乳好きではないと思われます」
[カホラ]:「ふ~ん、なるほどね」
何でこんなこと真剣に話してるんだろう……。
[カホラ]:「吹雪は? オッパイ大好きなの?」
[吹雪]:「え? ま、まあ……嫌いじゃないですよ?」
[カホラ]:「巨乳? 貧乳?」
[吹雪]:「そ、そこまではプライバシーに引っかかるんじゃないですか?」
[カホラ]:「ここまで言って恥ずかしがる必要ないじゃなーい?」
これ以上恥ずかしくなるのもイヤなんだけどな……。
[吹雪]:「と、特にこだわりとかはないです。好きになった人の胸なら……」
[カホラ]:「なるほど。じゃあ大きさじゃないってことね?」
[吹雪]:「は、はい」
[カホラ]:「……よかった」
[吹雪]:「え?」
[カホラ]:「ううん、何でもないわ。こっちの話よ」
[吹雪]:「はあ。それより、すいません。探すの手伝ってもらったのに見つけ出せなくて」
結局変なものばかりが見つかってしまった。
[カホラ]:「しょうがないわよ。こういうことはよくあるでしょ、なくなって初めて気付く大切さってことね」
[吹雪]:「本当ですね」
[カホラ]:「予備があるんでしょ? 職員室に行ってもらってきましょう」
[吹雪]:「はい」
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