表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ソプラノ  作者: BAGO
エネルジコ
68/1013

エネルジコ(4)

[セフィル]:「…………で?」

[吹雪]:「で?」

[セフィル]:「何だ?」

[吹雪]:「いや、学園長が聞いてきたんでしょう?」

[セフィル]:「何か言いたそうな顔をしていた気がしたからな」

[吹雪]:「何も考えてませんよ、別に」

[セフィル]:「そうか、じゃあ私がしゃべってもいいか?」

[吹雪]:「いや、別に許可を取らなくても」

[セフィル]:「優しいな、吹雪は」

[吹雪]:「普通の返答だと思いますけど」

[セフィル]:「そうか、じゃあ話させてもらおう。いるのか?」

[吹雪]:「へ?」

[セフィル]:「だから何だ?」

[吹雪]:「いや、だから何でもありませんってば」

[セフィル]:「ふむ、そうか? じゃあ話を戻すが、いるのか?」

[吹雪]:「話が見えないんで、少し詳しく言っていただけますか?」

[セフィル]:「確かに、ちょっと端的すぎたか。じゃあ詳しく話すとしよう」

[フェルシア]:「はーい、吹雪くん後9周ね」

[舞羽]:「吹雪くん、ファイトー」

[繭子]:「ガンガンいっちゃえー、ふーちゃーん」

[カホラ]:「吹雪、ガンバ!」

[聖奈美]:「ほら、もっとペースを上げなさい!」

…………。

[セフィル]:「――というわけだよ」

[吹雪]:「いやいや、話が見えてきませんよ」

[セフィル]:「吹雪は鈍感だな」

[吹雪]:「いや、鈍感じゃなかったとしても分かんないですよ。俺、探偵じゃないんですから」

[セフィル]:「じゃあ教えてやるとしよう。吹雪は、あの4人の中で気になってる子はいないのか?」

[吹雪]:「ぶっ!?」

[セフィル]:「おい、きちゃないぞ? 吹雪」

[吹雪]:「何故赤ちゃん言葉ですか? それに変なこと言い出したのは学園長のほうでしょう」

[セフィル]:「ん? 何がだ?」

[吹雪]:「いや、そんな、気になってるとか……」

[セフィル]:「いたところでおかしいことじゃないじゃないか。あんなにかわいい女の子が周りにいるのに、気にならないわけはないだろう?」

[吹雪]:「そうかもしれませんけど……」

[セフィル]:「じゃあ、吹雪はあの4人は嫌いなのか?」

[吹雪]:「いや、極端にも程がありますよ、それは」

[セフィル]:「じゃあ好きなんだろう?」

[吹雪]:「いや、ですから……」

[セフィル]:「煮え切らない態度だなー」

[吹雪]:「だ、だって……」

[セフィル]:「冗談だよ、そんなに深く考えなくていい。ただ単純に、一緒にいて不快になるような子はいないだろう?」

[吹雪]:「それは、もちろんですよ」

[セフィル]:「なら、少し気になる子だっているはずじゃあないのか?」

[吹雪]:「……戻るんですか? そこに」

[セフィル]:「だって、知りたいんだもん」

[吹雪]:「もんって、学園長……」

時たま飛び出す現代風の口調にはつい動揺してしまうな。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ