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ソプラノ  作者: BAGO
ラルゴ
60/1013

ラルゴ(7)

[吹雪]:「ほれ」

[繭子]:「わーい、ありがとー」

喜びながら受け取る。買ってきたのはリンゴジュース。確かマユ姉は果物が好きだったはずだ。

[吹雪]:「いただきまーす」

[繭子]:「コボして汚すなよ?」

[吹雪]:「大丈夫だよー、先生だもん」

[繭子]:「そういっていつもコボしてるの誰だよ」

[吹雪]:「誰だろうねー」

ユー、お前だよ。

[繭子]:「んー、練習した後のジュースは美味しいね~」

俺はただ見てただけだけどな。

[繭子]:「ふーちゃんは何にしたのー?」

[吹雪]:「ん? ああ、コレ」

俺はパックの表面を見せる。

[吹雪]:「青リンゴ、何か違うのー?」

[繭子]:「どうなんだろうな?」

比べて飲んだことはないからどうなのか。

[繭子]:「んー、味見ー!」

[吹雪]:「あ、おい」

言うが早いか、マユ姉は俺のストローに食いついた。

[繭子]:「チュウ、チュウ」

[吹雪]:「おい、飲み過ぎだぞ」

[繭子]:「んー、おいちいね」

[吹雪]:「何故赤ちゃん言葉だ」

[繭子]:「ふー、飲んだ」

随分軽くなってしまった……。

[繭子]:「とっても美味でございました」

[吹雪]:「使う言葉を統一しないか」

[繭子]:「拙者は―」

[吹雪]:「一番使いづらいだろうが!」

[繭子]:「冗談だよー冗談」

[吹雪]:「ったく。で? 味の違いはあったのか?」

[繭子]:「え? うーんと……」

[吹雪]:「あんだけ飲んで分からなかったって言うのか?」

[繭子]:「ううん、ちょっと待ってー。ええっと」

今飲んだばかりだというのにどうしてそんなに考えなければならないんだ。

[繭子]:「うーんとねー、青リンゴは赤リンゴより甘みが少なかったよ。でも、赤リンゴよりさっぱりしてた」

[吹雪]:「色の違いだけじゃなかったと」

[繭子]:「そう、イグザクトリー!」

[吹雪]:「もういいって、それは」

[繭子]:「とにかく美味しかったよー、ごちそうさまー」

そう言って自分のストローにスライドさせた。俺も同じようにストローに口をつける。

……間接キスになってしまうが、家族なんだから気にしなくていいよな。


後程続きをアップします。

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