表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ソプラノ  作者: BAGO
ラルゴ
54/1013

ラルゴ(1)

12月10日(金曜日)


・第一音楽室

・第二音楽室

・第三音楽室

・第四音楽室



・第一音楽室


 [場所:第一音楽室]


[吹雪]:「さすがはピアノ経験者、もうすでに全てを通して弾けるようになっているとは」

[舞羽]:「あ、ありがとうございます」

[吹雪]:「何故に敬語だ?」

[舞羽]:「えへへ、先生みたいだからつい」

[吹雪]:「でも、本当にすごいと思うぞ」

[舞羽]:「何度もありがとう。でも、まだまだ出来は不十分だよ。ペースが遅いし、強弱も上手く付けれてないし」

[吹雪]:「でも、通して弾けるっていうのはかなりの収穫だろ? まだ時間もある。本番までは絶対に間に合うペースなんじゃないか」

[舞羽]:「そうかな?」

[吹雪]:「ああ、行けるさ」

ぐっと親指を立てると、舞羽はにこりと笑った。

[舞羽]:「うん、頑張るよ」

[吹雪]:「どうするんだ? もう一回弾くのか?」

[舞羽]:「そうだね、もう一回弾いてみるね。聞いててもらえる?」

[吹雪]:「おう、もちろん」

舞羽は鍵盤に指を走らせ始めた。

……………………。

[舞羽]:「ふう」

俺は一観客として拍手を送る。

[舞羽]:「ありがとう」

[吹雪]:「どんどん形になってきてるんじゃないか?」

[舞羽]:「うーん、まだまだだと思うなー」

[吹雪]:「随分自分に厳しいじゃないか」

[舞羽]:「学園代表だから、個人的なものじゃないって考えるとまだまだって思えるんだ」

[吹雪]:「上昇余地はある、と」

[舞羽]:「そんなところかな」

[吹雪]:「なるほど、いい心がけだな。俺も見習わないとな」

[舞羽]:「えへへ」

[吹雪]:「でも、一つアドバイスすると」

[舞羽]:「?」

[吹雪]:「頑張るのと無理するのは違うから、適度に休みを入れながらやるんだぞ? 体に負荷をかけるのはよくない」

[舞羽]:「うん、分かった」

[吹雪]:「どうする? 始めてから結構経つよな」

[舞羽]:「そうだね、一回休憩しようかな」

[吹雪]:「何か飲むか? 買ってきてやるぞ」

[舞羽]:「え? ホントに?」

[吹雪]:「ああ、俺は嘘はつかん」

[舞羽]:「じゃあ、吹雪くんセレクトで」

[吹雪]:「お、いいのか? 後悔しないな?」

[舞羽]:「え? そんなにランダム性高いの?」

[吹雪]:「ふふ、どうだろうな」

[舞羽]:「い、いいよ。吹雪くんに任せます」

[吹雪]:「よし、じゃあ待ってろ。買ってくる」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ