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ソプラノ  作者: BAGO
エスプレッシーヴォ
41/1013

エスプレッシーヴォ(3)


・図書室


 [場所:教室]


[吹雪]:「さーて、今日も授業が終わったわけだが」

終わったからと言って特にすることがないのが現状。午前中は練習があるから疲れも溜まってるし、真っ直ぐ家に帰るのがいいんだろうな。でも、それだけだと何か、

[カホラ]:「つまらないんでしょ?」

[吹雪]:「おおっ!?」

[カホラ]:「失礼ね、そんなに驚かなくてもいいんじゃない?」

[吹雪]:「いや、だって先輩、この学年じゃないじゃないですか?」

[カホラ]:「学年が違うから来ちゃダメってことはないでしょう?」

[吹雪]:「それは、そうですけど」

[カホラ]:「二学年だからといって二学年の生徒が来るとは限らない。人生ってそんなものよ、吹雪」

[吹雪]:「「な、何で人生の話に?」

[カホラ]:「特に理由はないわ」

[吹雪]:「そ、そうですか」

[カホラ]:「それより、吹雪今、つまらないって言ってたわよね」

[吹雪]:「え? 口には出してませんよ?」

[カホラ]:「出してなくても考えてたんじゃないの? 露骨に顔が言ってたわよ」

[吹雪]:「マジですか?」

[カホラ]:「ふふ、吹雪のことは何でも分かるわよ」

[吹雪]:「――というか先輩。先輩はどうしてここへやってきたんですか?」

[カホラ]:「あら? 言ってなかったっけ?」

[吹雪]:「まだ何も聞いてませんよ」

[カホラ]:「そっか」

[吹雪]:「どうしてここへ?」

[カホラ]:「えーっと、そうそう。吹雪にちょっとお願いしに来たんだったわ」

[吹雪]:「お願いですか?」

[カホラ]:「うん、普通に帰るのはつつがないんでしょう?」

[吹雪]:「まあ、確かに」

[カホラ]:「それなら、ちょっと私に付き合ってもらえないかしら?」

[吹雪]:「何かするんですか?」

[カホラ]:「ええ、ちょっと探したい資料があるのよね。一人だと骨が折れるから吹雪に手伝ってもらいたいのよね。ダメかしら? 暇はしないと思うけど」

[吹雪]:「資料探索、何を探すんですか?」

[カホラ]:「それは探してみてのお楽しみ」

[吹雪]:「えー? 教えてくれないんですか?」

[カホラ]:「ふふ、そのほうがやる気が沸いてくるでしょう?」

……まあ、特に家に早く帰る理由もないし。

[吹雪]:「いいですよ、俺でよければ手伝います」

[カホラ]:「ありがとう、吹雪」

[吹雪]:「全然いいですよ」

[カホラ]:「じゃあ行きましょうか、忘れ物ない?」

[吹雪]:「あってもそこまで困るもんじゃないです」

[カホラ]:「そう、ならいいわね」

……………………。


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