カホラルート・ソンス(18)
[カホラ]：「しょうがないわね、えーっと、一つは、明日の儀式が上手くいきますようにって。やっぱりあやかれるものにはあやかっておきたいしね」
[吹雪]：「確かにそうだね。でも、一つってことは、もう一つ願い事をしたってこと？」
[カホラ]：「ええ、そう」
[吹雪]：「欲張りだね、カホラは」
[カホラ]：「いいでしょう？ 叶えてほしいことなんてたくさんあるんだから」
[吹雪]：「で？ もう一つのお願いは？」
[カホラ]：「うふふ、やっぱり聞きたい？」
[吹雪]：「もちろん、俺たちの間に隠し事はなしだからね」
[カホラ]：「それを出されちゃうと、私も言わざるを得なくなるわね」
[吹雪]：「ほら、教えてよ」
[カホラ]：「――これからも吹雪と、ずっと幸せに過ごしていけますようにって」
[吹雪]：「……カホラ」
[カホラ]：「うふふ――あ、んんっ」
自然と体が動いてしまい、俺はカホラを引き寄せ唇を奪っていた。
[カホラ]：「んんっ……ちゅ、ちゅく――はあ、随分強引ね、吹雪」
[吹雪]：「ごめん、我慢が利かなくなって」
[カホラ]：「うふふ、しょうがないわね」
[吹雪]：「……俺も、願い事すればよかったよ」
[カホラ]：「え？ どんな？」
[吹雪]：「カホラと、ずっとずっと幸せに過ごしていけますようにってさ」
[カホラ]：「私は、叶うと思うわよ？ 吹雪がずーっと愛してくれれば」
[吹雪]：「もちろんだよ！ 俺はカホラしか見えてないんだから」
[カホラ]：「私も、吹雪だけよ。――ん」
今度はカホラから、柔らかな唇を押し付けてきた。
[カホラ]：「んっ、……んちゅ、くちゅ……ん、はぅむ、ん、んふっ」
俺の唇を割り開いて、ちょっと強引に自分の舌を差し入れてくる。
[カホラ]：「はっ、ん……ちゅ、ちゅぴ、くちゅ……ちゅぱ」
[吹雪]：「ん、カホラ……」
[カホラ]：「ん、んんっ――はあ、はあ……」
[吹雪]：「カホラも強引だね」
[カホラ]：「うふ、ちょっとしたお返しよ」
そうつぶやいたカホラの目は、まるで俺を誘っているみたいで。
[カホラ]：「ん、吹雪？」
[吹雪]：「ごめん、本当はこんなことやっちゃダメなんだろうけど」
体が、カホラのことを欲している。
[カホラ]：「初めてね、吹雪からお願いされるなんて」
[吹雪]：「そう、だったかな？」
[カホラ]：「そうよ、最初と二回目は、私からお願いしたんだもの。吹雪からねだられるのは今回が最初よ」
[吹雪]：「あんな風にキスされたら、どうしたって動かされるよ」
[カホラ]：「そっか。じゃあ、ちゃんと面倒みないといけないわね」
何だかんだ言いつつも、カホラもその気はあったようだ。
[カホラ]：「一つ、お願いがあるの。吹雪の勇気を私に分けてちょうだい、明日、絶対に成功できるように」
[吹雪]：「うん、俺のでよければいくらでも。でも、一つだけ条件がある」
[カホラ]：「なぁに？」
[吹雪]：「カホラの勇気を俺に分けてほしいんだ、明日の儀式を、乗り越えられるように」
[カホラ]：「ふふ、等価交換ってやつね。うん、もちろんあげるわ」
屈託のない笑顔でそう返してくれた。
[カホラ]：「……ここだとバレちゃいそうだから、ちょっと場所を変えましょう」
[吹雪]：「う、うん、そうだね」
俺は前回と同じように、カホラの後ろを付いて行った。
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この先は……三度目のラブシーンとなります。
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