カホラルート・ソンス(12)
[カホラ]:「うん、バッチリ」
最終チェックも無事終了。これで全てのストーンサークルの情報を手に入れることができた。
[カホラ]:「記された数字は3、これで1,2,3,4全てが揃ったわね」
[吹雪]:「もう、確定だね。四季のピアノには、それぞれ一つずつ保護の役割を果たすストーンサークルが存在している」
[カホラ]:「……はあ、何だかすごくスッキリしたわ」
今日までカホラは、ストーンサークルに関してずっと引っ掛かりを覚えていたのかもしれない。しかし、それも解明することができた。きっと今は清々しい気分になっているだろう。
[カホラ]:「これを発表したら、賞状とかもらえちゃうのかしら?」
[吹雪]:「表では2つしかないとされているから、島にとっては大ニュースだよね。賞状だけじゃないかもしれないよ」
[カホラ]:「そ、そうかしら?」
[吹雪]:「カホラは、この調査についての研究資料を作るんだよね」
[カホラ]:「ええ。とりあえずはお母さんに向けて作る予定よ、そういう約束だったからね」
[吹雪]:「大々的に発表するのかい? このこと」
[カホラ]:「今は、ちょっと悩んでるわ。この調査をしてる時に、どれだけ四季のピアノが大切なのか、どれだけ重要なものなのかを知ったから、表だって言っていいこととは思えないからね。だから、研究資料は作るけど、発表はしない方向で考えてるわ。普通の人から見れば、知らなくてもいい事実だと思うし」
[吹雪]:「確かに、そうだね」
[カホラ]:「私たちだけが知っている事実っていうのも、結構素敵じゃない? ちょっとした優越感に浸れるわよ」
[吹雪]:「あはは、そうだね。……カホラの判断に俺は任せるよ」
[カホラ]:「うん、ありがとう吹雪。――じゃあ、最後の調査に移りましょうか」
[吹雪]:「うん、真実をこの目に焼き付けよう」
俺たちは、記された文字の解読を始める。
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