カホラルート・ソンス(7)
[カホラ]:「似てるみたいだったけど、やっぱり微妙な違いはあるみたいね。四季のピアノにはそれぞれ耐久力が少し異なると考えていいのかしら?」
[吹雪]:「それ以外に思いつかないな、俺は」
単純に考えて、全てのピアノの耐久性が同じならば、ストーンサークルの作りは全て同じでいいはずだ。でもそれが異なっている、とすれば耐久に違いがあると考えるのが無難だ。
[吹雪]:「カホラの考えは間違ってないと思うよ」
[カホラ]:「とりあえず、私たちの意見としてまとめておくとしましょう。それと、やっぱり同じような記号が残されていたわね、このストーンサークルにも」
すでに調査した二つのストーンサークルと同じ部分に、同じような記号が一文字刻まれていた。
[カホラ]:「順番的に考えて、これは数字の2と読むのよね?」
[吹雪]:「ここは海風のピアノだから、春を一番と考えたらそのはずだね」
[カホラ]:「そうよね、……そんな感じでまとめておこう」
[吹雪]:「……これで三つ目のストーンサークルの調査も終了、残りは後一つだね」
壁面も調べてみたけど、ピアリーの言う真実はここには記されていなかった。だとすると、次に行くストーンサークルに、それが記されている可能性が高いだろう。
[カホラ]:「ついにここまで来たわね」
[吹雪]:「俺がカホラの調査を手伝い始めたのはつい最近だけど、それでもすごく長い間調査をしていた気分がするよ」
[カホラ]:「私も、ここ数日間は本当に濃密な時間を過ごしてたからね。そう思うのも当然かしら」
[吹雪]:「次の場所が、俺たちの調査の集大成ってことになるね。最後までしっかりやり遂げないと」
[カホラ]:「そうね。最後だからこそ、今まで以上に気持ちを込めて調査しましょう。――今までがそうじゃないってわけじゃないわよ?」
[吹雪]:「大丈夫、言わなくても分かってるから」
[カホラ]:「うん、頑張りましょう!」
[吹雪]:「おー!」
[カホラ]:「…………」
[吹雪]:「…………」
[カホラ]:「……とりあえず、お母さんが迎えに来るまで待ちましょうか」
[吹雪]:「そうだね」
……………………。