カホラルート・ソンス(3)
[場所:学園長室]
――そして練習は何事もなく終了。毎日の積み重ねのおかげで、魔力のセーブも上手くコントロールできるようになり、供給もスムーズになった。これを明日もできれば、きっと儀式は問題なく終えることができるだろう。
[セフィル]:「よし、では行こうか」
[カホラ]:「ええ」
[吹雪]:「はい」
俺たちは学園長の近くに寄る。
…………。
[場所:海風のピアノ近辺]
[セフィル]:「では、また後でな。調べ終わったら連絡をくれ」
[吹雪]:「学園長は見なくていいんですか?」
[セフィル]:「私は仕事があるからな。見たいのは山々だが、年末までに仕上げなくてはいけないんだ。だから、報告だけは忘れないでくれ。それに――二人だけのほうが嬉しいだろう?」
[カホラ]:「ちょ、ちょっと、お母さん!?」
[セフィル]:「私なりに空気を読んだつもりだぞ? じゃあ、私は去ることにする」
ふふっと軽く笑いながら、学園長はそこから去っていった。
[カホラ]:「もう、変なこと言うんだから」
[吹雪]:「でもまあ、二人だけのほうが俺は嬉しいからさ」
[カホラ]:「それはそうだけど……まだちょっと恥ずかしさが残るわね」
[吹雪]:「徐々に慣れていけばいいよ」
[カホラ]:「吹雪はもう慣れちゃってるみたいね」
[吹雪]:「これ以上の羞恥を味わったから」
[カホラ]:「ああ、そういえばそうだったわね」
[吹雪]:「今となっては、良い思い出だよ」
[カホラ]:「ふふ、そうね」
[吹雪]:「早速行こうか。メモは持ってきてる?」
[カホラ]:「もちろん、しっかり写してあるわ」
二人でメモを眺める。
[カホラ]:「神殿から少し南東にある森の中の二つの岩がある場所に第2のストーンサークルが隠されているみたいね」
[吹雪]:「そこに入口が隠されているんだね」
[カホラ]:「ええ、行ってみましょう」
[吹雪]:「うん」
地図を見ながらそのポイントへと向かう。
…………。