カホラルート・アモロサメンテ(3)
12月28日(火曜日)
[場所:海風のピアノ近辺]
――というわけで、目標を掲げて実質初日。俺たちは神殿近辺の探索にやってきた。これは、カホラと話し合って決めたことだ。
遡って、30分前のことだ。
……………………。
[吹雪]:「今日はどうする? カホラ」
[カホラ]:「残ってる時間を有効に使うためにも、今日は二手に分かれて調査を進めていこうと思うの」
[吹雪]:「二手に分かれて?」
[カホラ]:「ええ、一方は昨日と同じ、神殿近辺の探索、もう一方は古書室で残った資料の分析をするの。二人で一緒に探すことができないのが残念だけど、こっちのほうが時間を有効に使えると思うから。何か分かったら、お互いに連絡する形を取りましょう」
[吹雪]:「俺が、神殿近辺の探索ってことでいいのかい?」
[カホラ]:「ええ、疲れちゃうかもしれないけど、現地探索は体力がある人がしたほうがいいはずだし、それに、吹雪は資料がまだまともに読めないでしょう」
[吹雪]:「……俺には探索しか道は残されてないってことだね」
[カホラ]:「そうなるわね、こんな感じで大丈夫かしら?」
[吹雪]:「無問題だよ」
[カホラ]:「吹雪ならそう言ってくれると思ったわ」
[吹雪]:「あ、カホラ、それにあたってだけど、何人か助っ人を雇ってもいいかい? 一人であそこを探すよりも人数がいるほうが効率が上がると思うから」
[カホラ]:「助っ人って、一体誰?」
[吹雪]:「祐喜と舞羽。あいつらには俺たちが調査してることを知ってますし、変に噂したりはしないと思うから」
[カホラ]:「そうね、あの子たちなら問題ないわね。うん、いいわよ、人手は多いに越したことはないから」
[吹雪]:「よし、じゃあ早速行ってくるよ」
[カホラ]:「気を付けてね、行ってらっしゃい」
……………………。