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ソプラノ  作者: BAGO
個別ルート・カホラ アマービレ
247/1013

カホラルート・アマービレ(9)

[場所:学園長室]


[カホラ]:「お母さん、お邪魔するわよ?」

[吹雪]:「失礼します」

カホラ先輩の後ろを、俺はついていく。当たり前だけど、学園長室には学園長が在籍していた。

[セフィル]:「ん? カホラに吹雪……噂のカップル二人組か」

[カホラ]:「今何をしてるところ?」

[セフィル]:「パッと見れば分かるだろう? 仕事の真っ最中だ」

机の上には、結構難しそうな書類がたくさん開かれている。

[セフィル]:「今年の総決算のようなものだ。年末まで終わさないといけないんだ。学園長もなかなか楽じゃないよ、全く」

[カホラ]:「私が入学する前からやってるんだから、そろそろ慣れる頃じゃないの?」

[セフィル]:「そう上手くいかないのが人生なんだよ、毎年毎年しなくてはいけないことは微妙に変わるからな。私は、それに対する順応力が少々不足しているようだ」

[カホラ]:「じゃあ、頑張って身につけないとね」

[セフィル]:「うむ。――それで、二人はどうしてここに来たんだ? 用事がないのなら、私は仕事をしなくてはいけないから」

[カホラ]:「もちろん、お母さんにお願いがあるから来たのよ。なかったらここには来ないわ」

[セフィル]:「……それはそれで寂しい気もするが」

[カホラ]:「お願いっていうのは、私たちを神殿の方に送っていってほしいの。移動にかけてる時間がもったいないから」

[セフィル]:「つまり、私に送迎してほしいと」

[カホラ]:「そういうこと」

[セフィル]:「してあげたいのは山々なんだが、私も今暇じゃなくてな、二人で歩いて行ってもらえるとすごく助かるんだが」

[カホラ]:「ワープにそこまで時間はかからないでしょう? 行って戻ってくるのに10分もかからないじゃない」

[セフィル]:「そうは言ってもだな、集中力が切れては仕事も捗らないだろう」

[カホラ]:「普段そこまで集中して仕事ができてるの?」

[セフィル]:「さらっと失礼なことを……これでもお母さんは学園で一番若いんだぞ? 集中して仕事をしないと追い出されてしまうぞ」

[カホラ]:「その集中力があるのなら、ちょっとくらいの時間なら取り返せるでしょう? お願いよ」

[セフィル]:「うーん、そうは言ってもな……」

[カホラ]:「ふふ、じゃあ、これならどうかしら?」

先輩は、ポケットからあるものを取り出した。それは、沢渡家のキーアイテムでもある、あのチョコビスケットだった。


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