表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ソプラノ  作者: BAGO
アニマート
24/1013

アニマート(7)

攻略対象は、選出された4人のピアニストになります。

[場所:グランド]


[繭子]:「はいはーい。みんな並んでー」

マユ姉の声がけで一列に並ばされる。さて、いよいよか。空は完全に暮れ、星と月が煌めいている。

[吹雪]:「誰が選ばれるんだろうな」

[舞羽]:「そうだね、何だか緊張してきちゃうね」

横にいた舞羽がそう答える。

[吹雪]:「頑張れよ、舞羽」

[舞羽]:「もお、吹雪くん最近そればっかりー」

[吹雪]:「期待してるんだよ」

[舞羽]:「もお」

それにしても、みんなやっぱりどこか緊張の面もちをしているな。この島の明暗を分けるものだからだろう。

[教頭先生]:「はい、聞いてください。知ってるとは思いますが、一応説明をします」

教頭が手短に説明を開始する。

流れとしては、学園長が月に向かって祈りを込める。その祈りと、この島にあるピアノが同調すると、月の光が、ピアニストを選出するんだ。ハーモニクサーもまた然り。月の光に照らされたものが、ハーモニクサーに決定される。一体誰がなるのか? その問いの答えがもうすぐ分かる。

[教頭先生]:「では、学園長、お願いします」

[セフィル]:「…………」

学園長が、壇上に上がる。溢れ出る威厳は、学園長と呼ぶにふさわしい。

[教頭先生]:「生徒は静かにするように。学園長の集中を途切れさせないようにしましょう」

その言葉に俺たちは口を閉じる。生徒と教師が、答えを待つ。

「…………」

[セフィル]:「――エル・エルファンドリウス、フリアディス。月の光よ、そして四季のピアノ。桜花のピアノ、海風のピアノ、紅葉のピアノ、風花のピアノよ、我らハルモニアの意志を継ぐものを、今ここに選ばん。我らに道を示したれ!」

校長が両手を広げると、一筋の光が月に向かって飛んでいった。

――キーン。

――キーン。

――キーン。

――キーン。

俺たちの前から光が消える。しかし、すぐに明るくなり、選ばれた者を月の光が照らしていく。

……………………。

…………。

……。

[舞羽]:「あっ!?」

[繭子]:「あれれ~?」

[聖奈美]:「…………」

[カホラ]:「え、本当に!?」

「月の光よ。ハルモニアの意志を継ぐもの、ハーモニクサーを今ここに選ばん。我らに道を示したまえ!」

一筋の光はまた空へ向かっていく。

――キーン。

――キーン。

――キーン。

――キーン。

月から、光が降りてくる。照らし出したのは――。

[吹雪]:「お、俺かよ!?」

周りを見渡しても他に照らされてる人はいない。じゃあ、今年は俺がハーモニクサーをするってことなのか?

[舞羽]:「ふ、吹雪くん」

[吹雪]:「ああ」

こりゃあ、ちょっとびっくりだぜ。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ