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ソプラノ  作者: BAGO
個別ルート・カホラ プレスト
216/1013

カホラルート・プレスト(15)

[吹雪]:「せ、先輩、あの光って?」

[カホラ]:「――ひょっとして、出口じゃない?」

[吹雪]:「行きましょう」

[カホラ]:「ええ」

俺たちは喜び勇んで光を目指す。

[吹雪]:「この上に、地上があるみたいですね」

[カホラ]:「登りましょう」

[吹雪]:「ふっ。……出れた! 先輩、俺につかまってください」

[カホラ]:「うん、よいっしょ!」


 [場所:風花のピアノ近辺]


ついに、抜け穴を脱出できた。相当長い時間動き回っていたのだろう、外はすっかりオレンジ色に変わっていた。

[カホラ]:「よかったー、ちゃんと地上につながっていて。行き止まりじゃなくて本当によかった」

[吹雪]:「本当ですね、……あれ? よく見たらここって」

[カホラ]:「私も、見覚えがあるわ。ていうか、私たちは今、この木から出てきたよね?」

[吹雪]:「見間違いじゃないのなら、そうだと思います」

[カホラ]:「この木って、あれよね? 私たちが最初に飛び込んでいったところよね?」

[吹雪]:「だと思います」

[カホラ]:「……出口もここにつながっていたのね」

[吹雪]:「全然予想してませんでした」

[カホラ]:「途中から材質が変わっていたような感じはしたけど、その理由はこれだったってことね」

[吹雪]:「抜け穴が細かった理由も、これで納得がいきました」

[カホラ]:「――とにかく、色々あったけど、戻ってこれてよかったわー」

[セフィル]:「うんうん、よく頑張ったな、二人とも」

[カホラ]:「え?」

[吹雪]:「おわぁ!?」

[セフィル]:「何だ? そんなにびっくりして? リアクションの研究でもしてるのか?」

[吹雪]:「いえ、そんなつもりはないですけど」

[セフィル]:「ん? 何だか二人とも大分汚れているようだな」

[カホラ]:「当たり前よ、ずっと這って移動してたんだから。というかお母さん、どうして出口のことを教えてってくれなかったのよ? 予め教えてくれていれば、もう少し対処の仕様もあったのに」

[セフィル]:「いや、ついうっかり言うのを忘れてしまってな。学園に戻ってきた時にしまったって思ったんだが、二人ならきっと気付くだろうと思って、あえて伝えないことにしたんだ」

[カホラ]:「それは伝えてちょうだいよ、それか早めに迎えに来てくれるとかしてよ。別に自力で帰りたいなんて言った覚えはないし」

[セフィル]:「まあまあ、そう言わないでくれ。次からはそういうことがないように気を付けるから」

[カホラ]:「……後でペナルティを科させてもらうから」

[セフィル]:「あーなるべく、リスクが少ないもので頼む」

[カホラ]:「どうでしょうね?」

[セフィル]:「そ、それより、調査のほうはどうだったんだ? しっかり情報を得たのか?」

[カホラ]:「ええ、バッチリよ。後でまとめて教えるわ」

[セフィル]:「それは楽しみだ。よし、とにかく戻るか、シャワーでも浴びてさっぱりするといい」

[カホラ]:「そうするわ」

[吹雪]:「疲れた……」

[セフィル]:「さあ、行くぞ」

……………………。


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