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ソプラノ  作者: BAGO
個別ルート・カホラ プレスト
212/1013

カホラルート・プレスト(11)

[吹雪]:「はあ……なかなか見えてこないですね」

[カホラ]:「相当な距離を下ってきてたんでしょうね。長丁場になるかも」

[吹雪]:「スタミナ勝負ってことですか?」

[カホラ]:「そうかもね。ちょっと休憩しましょうか、この辺でスタミナを回復しておくのが適作だと思うわ」

[吹雪]:「そうしましょうか」

幸い座って休めるくらいのスペースはある。

[カホラ]:「よいしょっと」

スカートを直して先輩は腰を下ろした。

[吹雪]:「どのくらい進んで来たんですかね? 俺たち」

[カホラ]:「結構歩いた気がするんだけどね、どの辺にいるんだろうね?」

[吹雪]:「中間地点くらいまで来てたら嬉しいんですけどね」

[カホラ]:「そうね、とりあえず日が暮れるまでには戻れるといいわね」

[吹雪]:「そうですね」

[カホラ]:「――アレを食べましょう? さっきお母さんからもらったもの」

[吹雪]:「チョコビスケットですか?」

[カホラ]:「うん、糖分を摂っておくと後半も踏ん張れると思うから」

[吹雪]:「そうしましょうか、お茶がないのは残念ですけど」

[カホラ]:「ごめんね、水しか持ってきてないわ」

[吹雪]:「いやいや、全然気にしなくていいですよ。こんなことになるとは思ってませんでしたし」

[カホラ]:「……これを見越して、お母さんはビスケットをくれた、何てことはないわよね?」

[吹雪]:「それはいくらなんでも……ないと思いますよ?」

[カホラ]:「はっきり断言させないあたり、お母さんって感じがするわね」

[吹雪]:「申し訳ないです」

[カホラ]:「吹雪は悪くないわよ、悪いのはお母さんだから。……帰ったらお母さんに聞いてみましょう」

本当のところはどうなんだろうな。

[カホラ]:「食べましょう。せっかくもらったわけだし」

[吹雪]:「はい、いただきます」

袋を開けて一口かじった。

[カホラ]:「やっぱり美味しいですね」

甘さ控えめで、くどくないから食べやすい。

[カホラ]:「吹雪も、この美味しさに引き込むことができたみたいね」

[吹雪]:「引き込まれてしまったみたいですね」

[カホラ]:「これからもチョコビスケットをよろしくね?」

[吹雪]:「あれ? 前回も同じような宣伝をされたような気が」

[カホラ]:「私も思ったわ。でも、私は宣伝をしなくちゃいけないから、嫌がらないで聞いてね」

[吹雪]:「先輩の使命だったんですね。チョコビスケットの美味しさを伝えることは」

[カホラ]:「なるべく多くの人に食べてほしいって気持ちはあるわね」

[吹雪]:「だとしたら、舞羽たちに食べさせてあげたらいいと思いますよ? 多分喜んで食べると思いますし、すぐに美味しさに気付くと思います」

[カホラ]:「仲間内から攻めていくのはアリね、吹雪、良いこと言ったわ。そうしましょう」

[吹雪]:「あ、採用ですか?」

[カホラ]:「ええ、みんなに食べさせてあげましょう。そして、美味しさを他の人に伝えてもらう、素晴らしいプランね」

[吹雪]:「近い未来、ブームになってるかもしれないですね」

[カホラ]:「だと嬉しいわね」

[吹雪]:「あはは」

[カホラ]:「ふふ」

お互いに顔を合わせて笑いあう。


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