カホラルート・プレスト(10)
[場所:地下空洞]
[吹雪]:「やっぱり狭いですね、この道も」
[カホラ]:「そうね。それに、結構先が流そう」
[吹雪]:「先の道が真っ暗ですからね、気を付けていかないと。この狭い道も、人に気付かれないようにするための工夫なんですかね?」
[カホラ]:「かもしれないわね。でも、ちょっとこちら側からすると厳しい道かも」
[吹雪]:「早く出れるように頑張りましょう」
[カホラ]:「ええ。でも、頭とかぶつけないように気を付けながらね」
[吹雪]:「そうですね……いてっ!」
飛び出した上部の突起に頭をぶつけてしまった。
[カホラ]:「だ、大丈夫? 吹雪」
[吹雪]:「は、はい。すいません、言ったそばから」
[カホラ]:「しょうがないわよ、暗いんだから。注意していきましょう」
[吹雪]:「はい」
慎重に、ちょっとずつゴールを目指したほうがよさそうだ。
[吹雪]:「今思ったんですけど、この抜け穴はさっきのものとは少し違うようですね」
[カホラ]:「分かるの?」
[吹雪]:「今頭をぶつけた突起が、岩みたいに固かったです」
[カホラ]:「そういえば、全然気にしてなかったわね」
先輩は上の部分をちょっと撫でた。
[カホラ]:「確かに固いわね、本当に岩か何かなのかしら?」
[吹雪]:「さっき滑ってきた入口には、突っかかりはなかったですからね」
[カホラ]:「そうね、材質は違うかもしれないわね。できれば、出口は階段とかにしてほしかったけど」
[吹雪]:「楽をするなってメッセージ何ですかね? 先人たちの」
[カホラ]:「なかなか厳しいわね、言うとおりにしましょうか」
[吹雪]:「そうですね」
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