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ソプラノ  作者: BAGO
個別ルート・カホラ レント
179/1013

カホラルート・レント(16)

[吹雪]:「分かりました、俺、やります」

[カホラ]:「本当?」

[吹雪]:「はい、ここまできて先輩がストーンサークルを見ることができないなんて許されざることですから。俺、頑張ります」

[カホラ]:「やはり、吹雪は頼れる男の子ね、吹雪は」

[吹雪]:「もったいない言葉です」

[カホラ]:「じゃあ、岩の上に乗って、かがんでくれないかしら?」

[吹雪]:「分かりました」

指示通りにして、俺は先輩を待つ。いいか? 俺、余計なことは考えるなよ? 変に首周りに神経を集中させるんじゃないぞ。

[吹雪]:「いつでもオッケーです」

[カホラ]:「じゃあ、失礼して……よいしょ」

[吹雪]:「おお……」

[カホラ]:「大丈夫?」

[吹雪]:「はい、大丈夫です」

[カホラ]:「バランスを整えて……いいわよ、立ち上がってもらえる?」

[吹雪]:「分かりました」

よし、行くぞ。

[吹雪]:「――ふっ!」

[カホラ]:「きゃっ!?」

先輩の足を支えながら、力を込めて立ち上がる。ちょっと勢いをつけすぎたのか、先輩はバランスを崩し、俺の頭の上に手を置いて支えた。そうなると、自然と先輩の体は折り曲がるわけで……。

(む、胸が!?)

先輩のものが、俺の頭に押しつけられた。

[カホラ]:「ごめんね、吹雪」

[吹雪]:「い、いえ、全然問題ありません」

本当は若干あるが、そんなこと言えるわけがない。

[吹雪]:「どうですか? ストーンサークルは見えますか?」

[カホラ]:「ちょっと待って」

幸い泉は自ら光を放っているため、懐中電灯で照らす必要はない。

[カホラ]:「――あ、見えるわ。吹雪、ちゃんと見えるわ」

嬉しそうな先輩の声が上から聞こえてきた。

[カホラ]:「へー、こんな風になってたのね」

[吹雪]:「どうですか? 作りに何か特徴はありますか?」

[カホラ]:「うーん、そうね。もうちょっとじっくり見てみるわね」

俺の頭を支えにして、先輩は体を前に押し出す。

[吹雪]:「おお……」

状況はさっきと同じになってしまった。しかも先輩はストーンサークルをじっくり見ているため、体勢はそのまま変わらない。


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