表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ソプラノ  作者: BAGO
個別ルート・カホラ ジョコーソ
159/1013

カホラルート・ジョコーソ(7)

12時と共に、柱からメロディーが流れてきた。最初のパートは桜花のピアノを弾く舞羽からだ。そして、そのパートを追いかけるように杠の海風のピアノ、マユ姉の月影のピアノ、カホラ先輩の風花のピアノと続いていく。始めはゆっくり歩くようなテンポ、そのメロディーを次は杠が最初に奏で、同じようにマユ姉、カホラ先輩、舞羽と続けていく。

そして一周し、曲調は平均的なものになる。メインパートは舞羽に戻り、他の三人はそのメロディーを引立てるメロディーを奏でる。まだ序盤ではあるが、みんな問題なく弾けているようだ。

[セフィル]:「うん、今のところはいい感じだな」

[吹雪]:「このまま、続いてほしいですね」

[セフィル]:「まだ先は長い、見守っていてあげよう」

(頑張ってくれ、みんな……)

そして、全員がメインパートを弾き終わり、曲調は徐々に早く、激しくなっていく。先程とは打って変わった大きな音とメロディー、変拍子とでも言えばいいだろうか。その複雑なテンポの中でメインパートは移り変わり、引立てられていく。

と、ちょうどその時だった。

[繭子]:「あ……」

一瞬、和音の乱れが生じた。どうやら鍵盤を押し間違えたようだ。だが、すぐに立て直し、止まることはなかった。

[セフィル]:「大丈夫だ、そのまま続けてくれていい」

やはり、それだけ難しいところなのだろう。

[聖奈美]:「くっ……」

[カホラ]:「あっ……」

変拍子パートの中間らしいところで、杠と先輩が和音を間違えた。しかし、止まることはなく次のパートに集中する。

[セフィル]:「そろそろ、中盤だな」

ここからはしばらく、ソロパートが続いていく。舞羽、杠、マユ姉、先輩の順に回っていくから、他の三人はしばらくの休憩と言ったところか。

俺個人的には、ここが魔力供給の絶好のポイントだと思うんだが。

[吹雪]:「学園長、タイミングは?」

[セフィル]:「そうだな、舞羽のパートが終わるまで、聖奈美に魔力を供給してみてくれ」

[吹雪]:「分かりました」

俺は目を閉じ、杠を頭に思い浮かべた。神経を研ぎ澄まし、イメージを働かせる。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ