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ソプラノ  作者: BAGO
個別ルート・カホラ フォルテ
143/1013

カホラルート・フォルテ(1)

12月19日(日曜日)


 [場所:社会科室]


「ん、朝か……」

目覚ましの音で夢から覚めた。思い出せないから大した夢ではないだろう。

みんなはまだ……寝てるか。まあ、後ちょっとで起き出すだろう。日曜とは言っても練習はあるからな。とりあえず、朝の身だしなみを――。

俺は水飲み場へ向かう。

……………………。


[場所:水飲み場]


[吹雪]:「ん?」

水飲み場に先客がいた。顔を洗っているのは、先輩か?

[吹雪]:「おはようございます、先輩」

[カホラ]:「あ、吹雪。おはよう」

[吹雪]:「早いですね、起きるの」

[カホラ]:「吹雪も一緒じゃない。今起きたんだから」

[吹雪]:「目覚ましが早くなったんで」

[カホラ]:「早くセットしてたの? 目覚まし」

[吹雪]:「昨日からイジってはいませんね」

[カホラ]:「じゃあ昨日と起きた時間は一緒じゃないの」

優しく頭を小突かれた。

[吹雪]:「昨日よりも気持ち、早く起きた感じがするんですよね」

[カホラ]:「良いことじゃない。早起きは三文の得って言うでしょう? まあ、100年早起き続けても109円しか儲からないんだけど」

[吹雪]:「ええっ!? そうなんですか?」

[カホラ]:「そうよ、知らなかった?」

[吹雪]:「全く、ことわざは知ってましたけど」

[カホラ]:「曖昧にしか覚えてないんだけど、一文は一円の千分の一くらいしか価値がないらしいのよ。ほんとに極微少なものなの」

[吹雪]:「マジですか?」

[カホラ]:「マジ。だから、どんなに努力して早起きを繰り返しても100円くらいしか儲けが出ないの」

[吹雪]:「それだったら、早起きなんてしたくなくなりますね」

[カホラ]:「そうよね。もう少し特典をつけてほしいものよね」

[吹雪]:「でも、おもしろい話ですね。今度友人に自慢します」

[カホラ]:「是非使ってください」

[吹雪]:「先輩は色々なことを知ってるんですね。本当にすごいですよ」

[カホラ]:「私はただ知ろうとしてるだけよ。そして覚えたことだけをしゃべってるだけ、本当の私は何にも知らないわ」

[吹雪]:「でも、その知ろうっていう積み重ねで今の先輩がいるわけですから」

[カホラ]:「ふふ、吹雪は誉め上手ね」

[吹雪]:「嘘ついてませんよ、信じてください」

[カホラ]:「ありがとう。――あ、そうだ。今日、練習終わった後って時間あるかしら?」

[吹雪]:「基本的に、練習時間以外はフリーですよ。あ、ひょっとして分かったんですか?」

[カホラ]:「そうね。昨日一晩かけて、大体は解読することができたから。だから今日は、その情報を元に外に出てみようかと思うの」

[吹雪]:「つまり島探索ってことですか?」

[カホラ]:「そうね。付き合ってくれる?」

[吹雪]:「もちろんです」

[カホラ]:「下の内容は行く途中で話すわね。とりあえず、練習を頑張りましょう」

[吹雪]:「はい」

今から午後が楽しみだ。


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