カホラルート・コモド(7)
[場所:食堂]
[カホラ]:「うーん、何を飲もうかしら? 温かいのかしら、いや、でもあえて冷たいものを飲むのも一考かしら? どう思う? 吹雪」
[吹雪]:「そうですね。俺はどちらもありだと思いますよ? 冷たいのも温かいのも、どちらもおいしいことに変わりはありませんから」
[カホラ]:「うーん、間を取れるものってないのかしら?」
[吹雪]:「それだと生温いものってことになりますよ」
[カホラ]:「それは聞くだけでちょっとイヤよね? というか、何か生温いってマイナスのイメージしかないわよね? 気持ち悪いような体に悪そうな」
[吹雪]:「確かに……」
[カホラ]:「生温いものは却下の方向でいきましょう。となると、あれをしましょうか」
先輩は硬貨を入れ、目をつぶった。
[カホラ]:「吹雪、私をくるくるっと回してちょうだい」
[吹雪]:「ああ、はい」
ランダム性を上昇させるためだろう。俺は先輩をぐるぐる回した。
[カホラ]:「ん~」
[吹雪]:「これくらいでいいですか?」
[カホラ]:「うーん、そうね。最後に自販機に背を向けるようにしてちょうだい。そうすれば、さらに分からなくなる」
[吹雪]:「了解です」
言うとおりにしてあげる。
[カホラ]:「よし、準備オッケー。一体何が手に入るのか」
目はつぶったまま、先輩は楽しそうにしている。
[カホラ]:「3、2、1で振り返るわ」
[吹雪]:「何だかガンマンみたいですね」
[カホラ]:「ガンマンのつもりでやってみるわ。狙いは、甘い飲み物」
とっても広い選択範囲だ。きっと問題なく手に入るだろう。
[カホラ]:「じゃあいくわ。――3、2、1、それ!」
素早く振り返って先輩はボタンを押した。ガコンと音がして飲み物が落ちてくる。
手に入ったのは――。