マルカート(10)
[セフィル]:「準備はいいか?」
[吹雪]:「はい、オッケーです」
[セフィル]:「じゃあ、自分のタイミングで始めてくれ。何かあったらサポートに入る」
[吹雪]:「分かりました」
[セフィル]:「よし、ではスタートだ」
[吹雪]:「……集中」
自分に言い聞かせ、心を深く静める。そして、魔力を分け与えが上手く言っていることを頭にイメージする。
――よし。
[吹雪]:「――エル・エルフィリード・グラディアス。光の精よ、我の力となり、一筋の煌めきを与えん。――ホーリーカルム!」
詠唱すると、絹のような光が、フェルシア先生を包み込んだ。
[セフィル]:「いいぞ、そのまま、集中だ」
うなずくだけにして、俺は目を閉じ、状態を無心に近づける。
……………………。
しばらくすると、俺の体に徐々に変化が訪れ始めた。
[セフィル]:「よし、いい調子だ。フェル、どうだ?」
[フェルシア]:「ちょっとまだ、メーターに動きはありません」
[セフィル]:「そうか。だがこの調子なら時期に成功するはずだ。吹雪の状態を維持するんだ」
[吹雪]:「はい」
…………………。
[吹雪]:「ふっ――!」
[フェルシア]:「――あ、学園長」
[セフィル]:「おおっ、来たか?」
[フェルシア]:「はい、ちょっとずつですけど、メーターが上がってます」
[セフィル]:「よし、さすがだ。その調子だ、吹雪」
どうやら供給が上手くいってるようだ。少し薄目をあけて自分のメーターを確認してみる。
88、どうやら6%分の供給ができているらしい。この調子でいこう。
……………………。
と思ったのだが。