表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
82/112

第82話 マクダフの野郎

その頃。


ジョンが宿でパンを毛玉に食わせていた頃。


マクダフは。


走っていた。


全力で。


「クソがぁぁぁぁ!!」


森の中を。


必死に。


逃げていた。


後ろから何かが追ってくる。


ガサガサ。


バキバキ。


木が折れる音。


嫌な音だった。


とても嫌な音だった。


「なんで俺なんだよ!」


マクダフは叫ぶ。


だが。


誰も答えない。


答える余裕もなかった。


後ろを見る。


見なければよかった。


巨大な猪だった。


いや。


猪だったもの。


全身が赤黒い。


目が光っている。


そして。


デカい。


異常にデカい。


「ケムトレイルの影響かよ!」


マクダフは泣きそうだった。


数日前。


ジョンたちと別れた後。


金になる話を探していた。


いつも通りだ。


だが。


そこで変な噂を聞いた。


「ケムトレイルの群れが動いてる」


「魔物が変異してる」


「素材が高騰してる」


その言葉を聞いた瞬間。


マクダフは思った。


金の匂いがする。


そして。


来てしまった。


結果がこれだ。


「ぎゃあああああ!!」


猪が突進する。


ドゴォォォン!!


木が吹き飛ぶ。


マクダフも吹き飛びそうになる。


「死ぬ死ぬ死ぬ!」


金儲けどころではなかった。


完全に命の危機だった。


その時。


遠くから声が聞こえた。


「いたぞ!」


人間の声。


マクダフの顔が明るくなる。


助かった。


そう思った。


本当にそう思った。


現れるまでは。


鎧。


武器。


馬。


騎士たちだった。


だが。


普通の騎士ではない。


胸の紋章。


マクダフは知っていた。


竜騎士団。


「最悪だ……」


思わず呟く。


ケムトレイルの調査隊らしい。


騎士たちもマクダフを見つけた。


「お前!」


「何をしている!」


「冒険者です!」


即答だった。


本当だ。


嘘ではない。


すると。


騎士の一人が目を細めた。


「待て」


嫌な予感がした。


「その顔」


もっと嫌な予感がした。


「どこかで見たぞ」


最悪だった。


マクダフの背中に冷や汗が流れる。


ジョンはコロシアムで有名人になった。


つまり。


その奴隷も多少知られている。


「お前」


騎士が言う。


「コロシアムの……」


終わった。


そう思った。


だが。


次の瞬間。


赤黒い猪が突っ込んできた。


ドゴォォォン!!


「敵襲!」


騎士たちが叫ぶ。


隊列が崩れる。


戦闘開始。


マクダフは迷わなかった。


逃げた。


全力で。


ものすごい勢いで。


「助かったぁぁぁ!!」


最低だった。


だが。


生きていた。


そして走りながら思う。


ジョンは今頃どうしているだろうか。


投資で大儲けしているかもしれない。


巨大な金策を見つけているかもしれない。


そう考える。


なぜか。


少し悔しかった。


「俺も負けてられるか!」


マクダフは走る。


そして。


さらに面倒なことに巻き込まれていくのだった。

【あとがき:マクダフ様の現在のスキルステータス】


【スキル】

■武器系

刀剣スキル 16

槍スキル 36

盾スキル 21

戦闘技術スキル 20


■生産系

料理スキル 32

薬調合スキル 6


■その他

鑑定スキル 1

ギャンブル


【所持金】

金貨1枚


【所持アイテム】

なし


■ 負債

負債:1,000,000g

王法違反及び軍規違反支払い金額 ※1

※1 支払いは金貨または白金貨のみとする

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ