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第2話 とても大切な話


 現実に戻ってきた俺。うむ、周りに漂う魔素を強く感じる。

 これなら、あの魔法も、この魔法も!

 

「さて、他の子たちにも同じことをする必要があるが……後はあんたがやりな! その方が理解も深まるってもんだ☆」

 思い出したかのようにキャピ☆っとする婆。


「ソフィアは無理だ。まずあの膨大な魔力を使い切らなきゃならん……ならない☆」

 こっちがやっぱり素じゃないの? 誤魔化し方下手だし!


「ならリルちゃんかなぁ! 割と似たような経験あるし!」

 前の黒い塊になった時に。リルちゃん、闇に飲まれよ!


「それがいいね☆ じゃあボクはソフィちゃんとしばらく過ごすよ☆」

 

 ◆◇◆◇


 それからしばらく、みんなも同じような特訓をした。

 これで魔法の扱い方もうまくなるだろう。


 リルちゃんは元から魔法の扱いが上手かったのもあり、すぐに理解したみたい。

 プリンちゃんはまぁまぁ苦戦した。諸事情で中止になることが多かった。このむっつりさんめっ!

 クリスが一番苦戦した。こいつはどうも身体強化と剣に魔法を纏うことしかできそうもない。

 俺らの中ではなんと、ディちゃんが一番理解が早かった!


「主の魔力、それを意識して、他のも意識したら簡単」

 よくわからんが、とにかく早かった。

 彼女の適性魔法は火なので、今練習中だ。

 

 ウィン・ディっててっきり風の方だと思ってたよ……。そっちかよ……。


 


 そして、ソフィたんはというと……。


「ハァハァ……」

 倒れて寝ている。婆との特訓が終わってすぐに。


「大丈夫、婆は悪い奴じゃない。問題ないはずだ」

「血涙流すほど我慢してるのね……」

「ものすごい精神力だ……」


「ま、まぁ命に別状はない、というかより強くはなるんだけど……」

 な、何だよ問題あるのかよ!?


「……いや、ボクらにできるのは強くなることだけ、そうだろう?」

「……」

 マジで信じてるからね……お願い☆婆。




 ◆◇◆◇




 そして数日後――。




「さすが、――――……」

「あん? 何だって?」

 婆と模擬戦をしていたら、何か言っていたけど聞こえない。


「いや、何でもないよ。それより、お前に言っておかなきゃいけないことがある」

「何よ、急に改まって」

 またハッスル☆ とか言い出すんじゃなかろうね。


「わし……私を『鑑定』してみてごらん☆」

「え~、婆を見てもしょうがないんじゃ……」


「いいから視ろ! 本当に失礼な奴!」

「へいへい」


 『鑑定』を仕方がなく使う。なになに……。


 ロリロ・リィ。エルフオリジン。NTR済み。種の母。

 ……これはまさか!?


「視れたようじゃな。やはり卑しきもの、鑑定のレベルも高いか」

「どういうこと?」

 色々と聞きたいことあるけど……。


「『鑑定』は他人の情報が知りたくて知りたくてしょうがないって奴にしか……まぁ滅多に発現せん」

 なるほど、やっぱりプリンちゃんはむっつり! ……いや、彼女は生きるためだった。

 こんな便利魔法、使えない人が多いのが謎だったけどそう言う事ね。


「そうなの……ちょっとショック」

「自業自得じゃ。それで、種族名はわかったか?」


「エルフオリジンのこと? 普通のエルフとは違うの?」

「それはまだ言えない。ただ、今後同じような種族名がついたやつが来たら……敵だ。迷わず殺せ」

 ……迷わず殺せとはまた、唐突に凄いことを言ってくる。


「殺せって……婆も?」

「わしは味方じゃだょ☆ 他のやつは本気で殺せよ! ……奴らは強い。でなきゃ、守れんぞ」

 冗談じゃなさそうだ……。オリジン種、ね。


 まぁいいや、そんなことより……気になるものが。


「NTR済みって……」

「……とある存在ではないものに心を許した証明じゃ。それ以上はまだ言えん」


「あ、あのさ! リルちゃんにもあるんだけど……?」

「あ~あるの。エルフには大体ついてる。リルのはお前に対して心を許したからじゃろう」

 良かったーっ! 別に疑ってたとかじゃないけど何か安心したっ!


「とにかく、今は余計な心配せんで力をつけることじゃ。大事なものを守りたいんじゃろ?」

「おう!」

 何だか深刻そうな話だったけど、リルちゃんの事情も何となくわかったからいいや!




 そのとき、再びあの警告音が響く。

 ティロンティロンティロン♪

 

 お、ついに来たか!? 俺のランク5! スーパーシュナイダー!

 しかし、次に聞こえたものは――。


≪ランク5の人間種が出現しました。個体名ソフィア・ロベット。至急討伐してください≫




 ……………………は?

 

 どういうことだっ!? ソフィたんがランク5!?

 

「ば、婆! どういうことだよ! ソフィたんがランク5って!? 彼女は人間だぞ!?」

「……やはり、か。落ち着け、何も変わらん。人間でもランク5になることはある。ここ最近はなかったが……」

 落ち着いてられるか!


「何でそんな落ち着いてんだよ! 婆は知ってたのか!?」

「知っていたというより、予想はしていた。あの魔力は異常だ。今回の体調不良も体が変化していたのだろう」


「そんな! みんなに狙われるんだぞ!」

「……悔しいか? 悔しいだろう! この世界では一定以上強くなることは許可されていないんだよ!」


「ば、ばばあ?」

「人の成長を! こうありたいと願う希望を! "やつ”は踏みにじっていく! 何と口惜しいっ!」

 何だ? 婆の様子がおかしいぞ?


「……やつって?」

「――――すまない、喋り過ぎた。忘れてくれ……いや、時が来たら話すよ。それまで何も……聞かないでくれ」

 婆の悲痛な顔に何も言えなくなってしまう……。

 

 まぁ、大体見当はついちゃうけども。

 ……本当に屠ることになりそうだ。

 



「……」

「……こうしちゃいられない!」

「待て! 一刻も早くお前は力をつけねばならん! ここからが正念場じゃぞ!」

 婆の悲痛な様子にこれ以上話すことはないだろうと、急ぎソフィたんの元へ向かおうとする俺を止める婆。


「しかし!」

「大丈夫じゃ、お前の仲間を信じろ! それに、今までと大してかわらんじゃろ!」

 そうかも知れないけど、自分が狙われるのと愛する人が狙われるのじゃ大違いだ……。


「……やっぱり傍には行く」

「……」


「嫁さんが辛いときには、旦那さんは傍にいないとダメなんだ。源さんがそれで苦労した」

「……満足したら、その後厳しくいくぞ」




 ◆◇◆◇



 

「シュナさん……私、人類の敵になっちゃった」

 病み上がり、いつもより無理した顔で笑う。


「きゃぁ! ……急にどうしたの?」

 思わず抱きしめてしまう。


「例え人類が……世界が敵になっても俺はソフィたんの味方だ!」

「もぅ……知ってるよ。けど、ありがとね」


「ちょっと何が『俺は』よっ! あたしだってソフィは大事な友達! 恩人なんだから同じよ!」

「そうですわっ! 『私たち』の間違いですのよ!」

「私は元よりそのつもりだからな!」

「わうっ!」

 

「みんな……そうだよね、そうだ! 俺たちは家族なんだから!」

「まだ家族じゃないけど……そうね、本当はシュナさんがランク5になったら言いたかったことがあるの」

「なぁに?」







「私たち、結婚しましょう? みんなで本当の家族になるの」

「――っ!」


「ふふ、本当はランク5になって焦ってるシュナさんに言いたかったんだ。私は、私たちはずっと一緒って♪」


「ちょっと、何か言ったら……って無理か」

「あなた、ひどい顔してますわよ……」

「主……」

「はは、どうすればそんなに泣けるんだ?」


 うるさいっ! クリスお前だけいつも喧嘩する姉ポジなんだからなっ!


「ふふっ♪ みんな家族ね♪」


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― 新着の感想 ―
[一言] ウインディ でんせつポケモン 大昔に とある 武将と ともに 戦い 国を 治めた という 伝説が 残されている。 つまりディが国を治めると…(曲解)
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