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第1話 再びヒト属の国へ

新しい章です!

よろしくお願いします!


お姫様キャラが好きです!

「孫娘の護衛依頼をしたい、至急メンシュライヒに来られよ」

 ロベルトから冒険者ギルド経由で俺たちに指名依頼があった。


「お孫さんいたんだなぁ~」

「私あの国嫌いっ! けどロベルトさんのお願いだしね……」

「あんな別れ方したのによくもまぁ、あたしたちに依頼するわよね……」


 ん~、そこなんだよなぁ……。何だか嫌な予感がする。

「奇遇ね、私も嫌な予感がしてきたよ~……」

「あたしも、いやな予感がするわ……」


 2人もそう思っているらしい。

「これは急いで向かわなきゃだなっ!」

「えっあ、うん、そうだね~……」

「え、えぇ、急ぎましょうか……」

「ん」


 歯切れの悪い2人には悪いが、俺はロベルトの力になりたいんだ。

 大丈夫、みんなは俺が必ず守るからっ!


「う、うん……そういうことじゃなくってね……」


 ◆◇◆◇


 そんなわけでASAPでメンシュライヒの王都にたどり着く。

 ヒト属主義の本丸である。こちらは75%亜人の編成なのでびくびくが止まない。

 

「生涯来ることはないと思ってたけど……」

「さ、さすがに凄いわね……」


 見渡す限りのヒト、ヒト、ヒト。

 亜人など存在してませんよ、とでもいうかのような光景……いや。




「……あなた、今日は目的を忘れないように、ね」

 そのあなた呼び、たまらないのですが?


「……わかってる、ありがとう」

 首輪をした猫獣人の女の子を連れ歩く醜い豚、いやヒト。

 ディちゃんももしかしたら……と思うとやるせない気持ちになる。


 この胸糞悪くなる国からは一刻も早く離れたい。

 さっさとロベルトに伝えられた場所に向かう。




 きれいな街並みの中、ひと際立派な家々が立ち並ぶそこにロベルトの家はあった。

 道中ジロジロ見られてたまったもんじゃなかったが。

 彼らも小汚い連中がこの辺をウロウロしててたまったもんじゃなかったかもね。


「おぉ……おぉっ! よくぞ、よくぞ来てくださったっ!」

「お久ぶりです、ロベルトさん……?」

 誰だこの爺さん?


「ふぉっふぉっふぉ、そうですじゃ、わしがロベルトですぞ」

「な、なんだか印象が全然違うわねぇ」


「よく言われますわい、オンとオフで雰囲気どころか見た目が違うと」

 まず体格が違う。

「こっちだと肩が凝りましての、早くオフになりたいものですじゃ」

 あっちがオフかい。


「それよりも、その節は本当にお世話に……そして本当に申し訳ないことを……っ!」

「気にすんなよ、あんたは関係なかった、そうだろう?」


「え、えぇ……ところで貴方は……まさかっ! いや確かに、面影がっ!」

「彼はシュナイダーさん、進化して見た目が人間みたいになったのよっ♪」


「なんと、そんなことが……! それがあなたの望みで?」

「まぁね。さすがにゴブリンの見た目じゃ生き辛過ぎたわ」

 

「それはよかったですのぅ……わしは以前の野性味あふれる姿も好きじゃったがのう!」

「そう言うヒト属はあんたくらいのもんだって!」

 冗談めかして言うロベルト爺。

 しかし嬉しいもんだ、来て良かったよほんと。




 そんな感じでしばし近況報告やら再開を喜んだりしたが。

「ところでロベルト、今回はどんな厄介事で?」

「……おわかり頂けますか。にも拘らず来てくださるとは、さすがはわが友。」

 やめろい、くすぐったい。


「ふふ、私たちは正直来たくなかったんですけど彼がどうしてもって!」

「あんなに走ったのは……割と最近だった」


「そうですか……なんと、ありがたい……我々などよりなんと高尚な存在か。だというのに……!」

「ロベルト、話し進まないからっ! 急ぎなんだろう?」


「そ、そうでしたわいっ。実は……」


 聞けば、あの姫さんがピンチなんだとか。

 とある事情で失脚して、とんでもない貴族の元へ嫁入りという名の厄介払い。

 まぁ、貴族の話ではよくありそうなことだ。


「その事情ってのは?」

「その前に一度姫様にお会い頂けますかな?」

 まぁいいけど。何を頼まれるのやら。


「あーあー嫌な予感が強くなってきたーっ!」

 

 ◆◇◆◇


 そういって王城の客室に向かう。そこで俺は――。


「――っ!」

 急に抱き着かれた。

「何してるのよっ離れなさいっ!」

 リルちゃんが引き離す。


「し、失礼しましたわ。ど、どうして貴方がたがここに? これは夢なのかしら?」

「私がお呼びし、お連れ致しました」

「爺や……」


 なんとロベルトは護衛兼爺や……世話係らしく、姫さんの幼少期から面倒を見ているそうな。

 かつて騎士として名を馳せ、退役後も功績を買われその地位に着いたのだとか。

 姫さんを本当の孫のように思っており、今回の孫娘とはまぁ、そういうことだ。


「と、ところで彼がよくシュナイダーさんだとわかりましたね?」

「? 見た目は確かに変わっていますが、どう見てもシュナイダー様でしょう?」

「え、えぇ……」

 何で、わかるの……?


「爺や、どういうことかしら……彼らにはもう2度と会えないと思っていましたのに。」


「姫様…………どうか、彼の元へ」

「――っ!」

「姫様の幸せこそ、我が生涯最後の望みですのじゃ。どうか、彼の元へ!」

 

 これは……姫様を連れて逃げろってことか?

 一体何が起こってるんだか。


「あのぉ~、全然事情が呑み込めないんですけど~……」

「ディも。割と最初から」


「おや、初めましてのかたですね。では姫様、お話し頂けますか? 割と最初から今日までのことを」




「……わかり、ましたわ」


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