幕間 舞といつかの話
夢を見た。
私が高校生になった頃、雷に打たれて亡くなった兄の夢。
やけにリアルだったなぁ。
よくわからない黒い塊みたいなのだったけどすぐにわかったよ。
……お兄ちゃん……。
やばっ、今までの事お礼言うの忘れてた!
何だか、生前の姿を探しているようだったからイメージしてみたけど……。
遺影に向かって手を合わせ、改めてお話しをする。
今でも源さんはたまに来てお線香をあげてくれてるんだよ。
仲が良かった3人組もね。
あの3人、まだ独身どころか彼女もいたことないんだって! 笑っちゃうよね!
……お兄ちゃん、あれから私は結構頑張ったよ。
と言っても、もう私1人だけでも頑張れる状況だったけどね。
お兄ちゃんが買ってくれていたネックレス、今も大切に飾っています。
あのメーカー、実は若い女の子向けと見せかけてあまり人気ないんだよ!
お兄ちゃんはいつもそう! 何でも知った気になっちゃって!
私が安泰の公務員になったと思ってるでしょう!
まぁ、半分正解なんだけどね。
私も……お兄ちゃんみたいに誰かを守りたいと思って警察官になりました。
とっても大変だけど、毎日が充実しています!
……人生のほとんどを、私のために投げ捨ててくれたお兄ちゃん。
ありがとうも、さようならも、大好きも言えなかったけど……。
また会えて嬉しかった。
次の人生は自分の為に……って無理かな。
また守りたい人がいるって言ってたものね。
私も生まれ変わったら、またお兄ちゃんと一緒がいいな!
もうお兄ちゃんは大きいみたいだし、今度は子どもかな!
それとも……今度はお嫁さんになっちゃうかも!?
お兄ちゃんが一生懸命頑張ってくれた私の人生、悔いなく生きるから……!
生まれ変わったら、今度はいっぱい恩返しさせてね!
ありがとう、お兄ちゃん!
これで5章は終わりです。
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