第3話 怒られることは優しさというけど、それを受け入れるのは難しい
落ち着きを取り戻したソフィたんとギルドに依頼の報告や素材を買い取って貰いに行く。
「この魔石は少し大きいようですが?」
「これはオークから採ったものですっ!」
ドヤっとぽよんっと胸を張る。
ソフィたんが頑張った成果だぞ!
ありがたがって高く買い取れ!
「オークっ! 村の近くに出たのですか!?」
「あ、いえ。少しだけ森の方に行ってみて……」
そうだよほんのちょっとだけね!
「なんと……よくご無事でしたね。」
「シュナさんが頑張ってくれました!」
いやいやソフィたんが――。
「その下劣なモノはどうでもいいのですが、ソフィさん。」
「はい?」
「初心者冒険者の死因第1位は何かご存知ですか?」
「い、いえ……」
……風向きが怪しくなってきたぞ。
「それはあなたみたいに、森の奥などの危険区域に不用意に近づいてしまうこと、です。」
「うぐっ」
「今回はたまたま大丈夫だったみたいですが、あなたみたいな若い女性は酷い目に遭うことだってあるのですよ?」
「は、はぃぃ~」
確かに、かつて俺もそうだったし、あの豚もそんな目で見てたね。
「そもそも今回の依頼は“村の周辺で”でしたよね? 初心者の方が危なくないよう配慮された依頼なんですよ?」
「はぃぃ~」
「わざわざその依頼中に危険な場所に行くってどういうことですかっ!」
クドクドガミガミ……。
………………。
◆◇◆◇
その後小一時間程お説教は続いた。
「とにかくっ今後は安全に配慮して気を付けてください!」
「わかりましたー!」
まぁ、基本的にはいい人なんだろう、心配して注意してくれてるし。
俺への風当たりは強いけど!
「まぁそれはともかく、今回の報酬です。」
銀貨や鉄銭などを渡してくれる。
「今回は報酬が多くなりますが、これに目を眩ませないように!」
「ゴブ!(わかったよ!)」
「……あんたの魔石も売ったら?」
……怖っ。
◆◇◆◇
「おや、ソフィアちゃんおかえり。お疲れのようだねぇ。」
宿屋に着くと、店主のおばあちゃんが声をかけてくる。
そういえばだけど、このおばあちゃんも急に客がこんな不審人物になっても笑って受け入れてくれた豪の方である。
本当に助かっている。
「ふぅ~、今日は疲れたねぇ~」
部屋に戻って一息つく。
「ゴブ~(そうだね~)」
今日は戦闘やら解体やらオロロやら……。
「それは言わない約束でしょっ!」
ごめんごめん……今だ!
【個体名】ソフィア=ロベット
【種族】ヒト
【能力値】
レベル:25
H P:90
M P:1200
体 力:85
魔 力:10500
知 力:90
精 神:200
【適正属性】
生命魔法:5
【スキル】
小回復:3 隠蔽:3 身体強化:5
【称号】
鳥籠の令嬢 シュナイダーの主 トラウマを克服した者 微笑みの天使 愛しの女神
おぉ、順調にステータスが伸びてるね!
「きゃっ! ちょっとシュナさん! 急に見るのはやめてって言ってるじゃない!」
「ゴブゴブ!(ついつい!)」
「もぅ! 鑑定ってなんか色んなとこ見られてる気がして嫌なのっ!」
まぁ、否定はしないけど。
ポカッ。
「ゴブッ!(あいてっ!)」
ソフィたんに鑑定の結果を教えて、次は俺の番!
【個体名】シュナイダー
【種族】ゴブリン (ゴブリン)
【能力値】
レベル:48
H P:450
M P:30
体 力:600
魔 力:4
知 力:30
精 神:1500
【適正属性】
火魔法:0 水魔法:0 風魔法:0
地魔法:0 生命魔法:3
【スキル】
鑑定:4 危険察知:3 隠蔽:1
鋼の意志:5 身体強化:3 強打:2
【称号】
ソフィアの従魔 命知らず 助平
今回敵とかなり戦ったからか結構上がった!
ソフィたんの影響か、生命魔法も伸びがいい。
……身体強化以外使えないけど。
やり方がいまいちわからないんだよねぇ。
魔力操作自体は少しずつ慣れてきたけど。
ステータスの確認も終わり、いよいよ今日はやることがなくなった。
「じゃーん!」
言いながらソフィたんが数冊の本を取り出した。
「ギルドの受付さんが特別に貸してくれたんだよ!」
本を読める人が少ない中、ソフィたんが文字をしっかり読めることもあり貸してくれたんだと。
ふむふむ、なになに……全然読めん!
「え~とぉ、『冒険者のイロハ』『脱!初心者の心得』『知っ得!身の回りの生物図鑑1』『見つけたら逃げろ!ゴブリンその卑劣な生態』だって!」
なるほど、よっぽどソフィたんのことを心配してくれてるらしい。
最後の本ぇ……。
「最後のはともかく、しばらくはこの本を見て一緒に勉強しよ~!」
「ゴー!」




