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第5話 だいたいの行動はいつか自分に返ってくる

「わかる、わかるぞっ! 今までよりもマナを身近に感じる!」

「すごいですわ……これは一体……?」


「……大量のマナを急激に吸収することで擬似的にランク6の領域に至ったか。しかし! 雑魚が数匹群れようと問題ない!」


「わからないの? 私たちだけじゃない。この世界全てがお前の敵」

「……何を言っている? いや……何者だお前は!?」


 光が収まり、現れたのは純白のドレスを身につけたディちゃん!


「みんなの力を借りれば、こんなこと造作もない」

 クリスたちからもすごい力を感じるが、ディちゃんだけは別格だ。


「『せいなるほのお』」

「――っぐ! これは……っ!? 『ヘルズバリア』!」


「わかりましたわっ! ノアのスキル『輪廻転生』! これのせいで攻撃が効かないのですわ!」

「――っ!?」


「効果は、『対象と同じマナの状態になることで攻撃を中和する』とのことです!」

「……女、まさか見破られるとは。ふざけたやつだと甘く見ていたよ」


「ふふーんですの!」

「そんなことっ可能なのか!?」

「できるんだよっ! マナの支配者たる我にはなぁっ!」


 そんな、相手に合わせて攻撃を無効化だなんて強すぎるっ!

 ……相手が少数なら。


「それが何よっ! 『ウィンドスピア』×1000!」

「『天界』! 無駄だっ!」


「桜花流、乱れ咲きっ! ハァッ!」

「ぐっ……『修羅』っ!」


「『ゴブリックワールド』!」

「おのれ『餓鬼』め! どこまでも卑しい奴め! 我がマナを喰らうとはっ!」


「『れんごく』」

「『地獄』……いやっ『畜生』!? なぜだっ!貴様はさっきまで地獄の――!」


「ディは知っている。餓鬼とか地獄とか天国とか……そんなものは所詮心のありよう」

「黙れ『畜生』めっ! そんな簡単に変えられる訳が――!」


「忘れたの? みんなが……世界がお前の敵だ!」

「マナかっ!? マナが意志を持つなど有り得んっ! 我に従えっ……従えええっ!」


「お前は生物を……生命を舐めすぎだっ! もっと生命に敬意を表せ! そして後悔しながら逝くがいい!」

「おのれっ! おのれぇーっ!」


「『マナ・バースト』」

「ぐぁぁあああっ! まだだっ! まだ終わらないぃぃぃーー!」


「終わりだよ、『ゴブリック・ワールドエンドエターナルカオスパニッシャー』」

「やめっ! やめろぉっ! 体が食われっーーぁあああああっ!」


 極小の餓鬼が、ノアを食い尽くした。




「……許さんっ! いつの日か必ず報いを与えて――!」

 体を失ったノアが捨て台詞を吐いて天に昇る、かと思いきや。


「ミンナ、イマダヨ!」

「コイツノタマシイヲツレテクンダ!」

「なっ!? 何だ貴様らっ何をする!?」


 みんなに宿っていたマナが飛び出した!?

 ノアの魂のようなものを連れて……砕けた結晶に向かっている?


「――それはっ!? やめろ! それだけはやめてくれぇっ! お願いだから――」

「イッケェー!」

「トジコメロー!」


「やめてくれぇええーーー!」

 やがて結晶はノアを吸い込み、捕獲完了とばかりにキラリと光る。


「ヤッターセイコウダー!」

「ザマァーミロー!」


 こ、これは……このマナたちと同じように捕われたのか……?

「まさに因果応報、自業自得の結果じゃな。自分のしたことを……石となって永遠の時を悔やむが良い☆」


「ディチャンタチ、アリガトー!」

「ボクタチモイクネ!」

「えっ!? 行くって、どこに?」

 てっきりそのままみんなに宿るのかと思ってた!


「セカイダヨー!」

「ボクタチガアルベキバショ!」

「アタラシイイノチヘ!」

「マタアオウネー!」


「……マナは、みんなは本来意志を持たない。元の存在に戻るって」

「在るべき場所、在るべき姿に戻り、形ある生命となっていくのじゃな……全て元通りだ☆」




「そうか……終わったのか……」

「あぁ、終わった。終わったんだよ……☆」


 全て元通り、ノアたちが来る前と同じになっていくんだ。

 婆も何百、何千年の戦いが終わり、気が抜けたみたいだ。


「まさか……本当にノアまで倒しちゃうとはね。ご褒美にいっぱつやらぐぇっ!」

「あんたも懲りないなっ!」


「だって仕方ないじゃない! 私は生きたいの! 何でもするから、何もしないで寝るだけの生活を送らせてほしいの!」

「何を言ってるんだ、この女神は……」

「それであたしたちの旦那さんを誘惑するのは逆効果じゃないのっ!」


「そうだけど……そうだけど……!」

 だらけるのに全力なこの執念。よくわかります!

 まぁ、根っからの性悪って訳じゃなさそうだ。しょうがない。


「……あんた、今まで生物のステータス表示や女神の声とやらを担当してたんだっけ?」

「そうだけど?」


「それ、今でもできんの?」

「――っ! えぇっ、できるわっ! 『世界大全』も本人とは別で存在してるから問題ないし!」

 あぁ、本人は寝てても自動で動いてたもんね。

 多分こいつの担当部分も自動化してるのだろう。


「ならさ、その辺を色々調整して……今度は生物を見守ってよ」

「わかったわ!」


「返事が早いっ! もっと考えろ!」

「えー、だってあれでしょ? 管理とか討伐勧告とか、その辺はやめたらいいんでしょ?」

 よ、よくわかってらっしゃるじゃないの。


「う、うん……その通りだけど……いいの?」

「別に、マナを横取りされるからってランク5の出現を嫌がってたのはノアだけだし。私は生きるのに支障ない程度のマナさえ貰えれば……」

 ステータスシステム自体は生物が成長する上でとても便利だし、その働きの対価としても問題ない、かな?


「みんなはどう思う?」

「あの結晶にみんなを閉じ込めない?」

「あれは余剰分のマナを蓄えてたのよ。ノアはよっぽど他人にとられるのが嫌だったみたいね」


「……なら、いい。もう2度と悪いことしないでね」

「わかったわよ。何なら定期的にあなたの精神魔法かけにきたら?」


「……あり寄りのなし」

 なしないんかい。


「他のみんなは?」

「私たちはそれでいいよ♪」

「ボクも、構わないよ☆ 諸悪の根源であるノアはもういないんだから☆」

 婆からも許可が出た。良かったな、駄女神。


 それと、プリンちゃんにその叡智を授けて――!


 ぽかっ!

 いてっ!


「(……私も教えて貰うんだから!)」

 じゃあ何で叩いたの……?


「また変なこと考えたんだっ」

「しかし……終わった、て感じがするな」

「ぷっぷー!」

 あ、おはよ。サキュ。

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