晩餐会
「完成よ」
太陽が沈むまでに300人分の料理はなんとか完成した。正直辛かったがこれでメンツは保たれたな。
「エリス、これでウチたち村八分にされないですむよ~」
ミリスはわんわんとロエナはぽろぽろと泣いていた。
「いいのよ。さぁ、みんなを呼んできて」
エリスはそっぽを向いて言った。顔を赤らめていたのを隠すためだろうが、俺のところからははっきりと見えた。
しばらく待っていると、ミリスとロエナを先頭にエルフたちがぞろぞろとやってきた。
「おお!料理が・・・」
「ほんとにあるぞ」
「久しぶりの御馳走だ」
エルフたちは料理を見て目をらんらんとさせていて、中にはよだれを垂らしている者もいた。
「みんな今日は手によりをかけて作った料理を味わって食べなさいよ」
「「「やったーーー」」」
エリスの声にエルフたちは喜び食事を始めた。みんなおいしそうに食べていた。
「これはまさか魚か?」
「えっ?魚があるの?」
「俺も食いたい」
中でも魚料理が大人気だった。我先にと群がっていた。
「みなさん、喜んでくれてよかったですね」
ティアはそう言いながら少し暗い表情だった。
「そうだな」
「ですが、明日の分は・・・」
「デスマーチまで食糧供給してくれる手はずだから、心配しなくていいぞ」
「カズさんは、二手三手先を読んですごいですね」
「っ!」
「東城君はわたしたちのことを手駒と思っているんじゃないの?」
「僕たちだって考えているんだ」
「先を読めるお前には俺たちを見下しているんだよな」
「カズマサ、どうしたの?」
エリスがいつの間にか目の前にいてティアと一緒に心配そうにこちらを見ていた。
「ああ、すまない、ボォーっとしていた」
「何か気になることでも?」
「いや、なんでもない」
俺は平静を装ったが
「今のカズマサが平気じゃないことぐらいわかるわよ」
エリスの言葉にティアも頷いた。
「何かあるなら言ってください」
「2人は俺が君悪いか?・・・」
2人はキョトンとした後
「そんなこと思ったことないわよ」
「私もです」
「・・・本当か?・・・」
俺には2人が気遣って言っているようにしか聞こえなかった。すると2人は俺の手を握ってきた。
「私たちはあんたを信用しているわ。だけど1人で抱え込むのは気に入らないわ」
「もっと私たちを頼ってください」
頼る・・・そうだよな。仲間なら助け合わないとな。
「手伝ってほしいことがある」
「任せて」「任せてください」




