泣いてもいいんだよ(アンファン視点あり)
ティアたちは盗賊たちにシールリングを着け、捕縛した。
「貴様、家にいるはずだ。なぜここがわかった?そもそも我々のことをいつ気づいたのだ?」
いっぺんに聞くなよ。まぁいい。
「俺が家からは窓から抜け出した。見張りはいたが暗闇に紛れて気付かなかったようだな」
「あの無能どもが・・・」
まぁサプライズで姿を消したんだけどな。
「俺が家を出ようとしたら、家を燃やし殺そうとしたんだろう?」
「なっ?」
どうやら当たりのようだ。
「次にここがわかったのはティアに追跡できるよう印を残してもらったからな」
トラッキングで追跡できたからだけどな。
「そんな、素振りはみせていなかったはずだ」
他の盗賊に睨まれた男が抗議してきた。
「胸や尻ばかりに気を取られているから、手や足の動作に目が回らなかったんだろうよ」
「あっ・・・」
心当たりあるみたいだな。
「最後にお前たちに気づいたのはあの子だよ」
「あのガキ、チクりやがった」
「違う逆だよ」
「逆だと?」
「あの年齢で不相応な言葉づかいにあの目は・・・大人の犯罪の片棒を担がされている子の目だ」
昔同じような目をした子を見たことがある。あの時はノブと無茶やったな。
「はぁ?目?何言っていやがる」
わかならないか?まぁいい。
「ぐへっ」
「うぐっ」
これ以上話しても不愉快なので気絶させた。
「ティアとエリスも無事だな」
「あんた、遅いのよ」
エリスは怒っていた。こっちは十数人相手していたから大目にみてほしいが、襲われそうになった2人に言うのは違うな。
「悪かったよ、遅くなって」
「・・・パフェ」
「え?」
「パフェ奢ってくれたら、許してあげる」
「わかった。ティアは?何がいい?」
「私は褒めてほしいです」
それがいいというなら。
「ティアお前のおかげで大勢を救えた。ありがとう」
ティアの頭を撫でながら言った。
「ありがとうございました」
もういいようだ。
「じぃー」
「エリス?」
「何でもないわよ」
エリスは先に行ってしまった。
「私たちも行きましょうか?」
「そうだな」
「助けていただきありがとうございました。食べ物まで分けてくださいまして感謝の念に堪えません」
全員弱っているみたいだけど、食事がとれるくらいの気力はあるみたいで安心した。
「気にするな。あんたも食べて体力を回復させな」
「なんとありがたきお言葉」
涙を流しながら、パンを食べていた。
「さて俺たちは残りの盗賊を掃討しないとな」
「家燃やされる前に倒しませんと」
「あっ、カズマサ。見張り倒してから来なさいよ」
「見張りは四方に分かれているんだぞ。それと戦っていたら確実に間に合わなかったぞ」
「行ったぞ」
「うん」
わたしはお姉ちゃんたちがいなくなるまで隠れていました。
「戻ってきたときも隠れるのか?」
「うん・・・」
お父さんに言葉に頷きました。
「だって、わたし・・・お姉ちゃんに会えないよぉ」
ひどいことはされなかったけど怒っているに決まっています。
「大丈夫、あの方達は懐の広いお人だ。必ず許してくれる」
「本当?」
謝りたいと気持ちはもちろんあります。でも怖い。あの優しい眼差しから憎しみを向けられるのが・・・
「お父さんも一緒に謝るからな」
「わかった。謝る」
わたしは覚悟を持ってお姉ちゃんたちを待ちました。そしてお姉ちゃんたちは帰ってきました。
「あの、ごめんなさい」
私は頭を下げて謝りました。
「娘があなた方にしたことを深く謝罪します」
「いいのよ。あなたは悪くない」
「私たちは大丈夫ですから」
お姉ちゃん許してくれると言ってくれましたが、私の心は罪悪感でいっぱいでした。
「何かさせてください。お願いします」
「私たち本当に気にしてないから」
「そうですよ」
お姉ちゃんたちは困惑してしまいました。恩人を困らせるなんてわたしは本当に―――
「なら、君やってほしいことがある」
ヒモの人、女の人を奴隷の如く扱う人。でもわたしには奴隷がぴったりですね。
「君にやってほしいのは泣いてくれ」
「へ?」
何を言っているのか、わかりませんでした。
「カズさん」
「カズマサ、何を言っているの?」
「どうだ?できるか?」
「う、うわわわーーーん」
わたしは大声で泣きました。
「カズマサのせいで泣いちゃったじゃない」
「大丈夫ですよ。彼に悪気はないんです」
泣いたのはいつ以来でしょうか?泣くと叩かれるとわかってからどのくらい経ったのでしょうか?わたしは今泣けることに嬉しい気持ちが溢れています。
「あんた責任取りなさいよ」
「カズさんは明日の朝ごはんのおかずは減らします」
「それじゃ、軽すぎるでしょ。朝ごはん抜きにしなさい」
「それは可哀想ですよ」
「女の子、泣かせるやつには当然よ」
ああ、何か憑き物が洗い流される気持ちです。ありがとうございますお兄ちゃん。




