アンファンの願い
「わたしはキャット族のアンファンと言います」
猫だからキャットか?
「私はエリスよ」
「私はユースティアと言いますよろしくお願いいたしますね」
「俺はカズマサだ」
みんなが自己紹介し合った。
「これどうぞ」
ティアはコーンポタージュを出した。それを口にするとアンファンが震えていた。
「ごめんなさい。熱かったですか?」
猫舌の可能性は高いな。
「い、いえ。こんな温かくて美味しい料理は久しぶりなので・・・」
その言葉を聞き、ティアとエリスはアンファンを抱きしめた。
「あ、あの・・・」
「私のことはエリスお姉ちゃんでいいからね。あなたのことはアンって呼んでいい?」
「あ・・・はい」
「アンちゃん、私はティアでお願いします」
ミーニャは戸惑っていた。少しして
「エリスお姉ちゃん、ティアお姉ちゃん」
「うんうん、アンはいい子だね」
「おかわりはたくさんあるのでいっぱい食べてくださいね」
アンがお腹いっぱいになるまで俺たちは見守っていた。
「ここの領主はヒューマン至上主義でわたしたち獣人は迫害されているんです。税は高く、払えなかったら奴隷として売られるんです」
「ひどいわね」
「許せません」
エリスとティアは憤りを感じていた。
「で?どこにいるんだ?」
「助けに来てくれるんですか?」
アンはおずおずと聞いてきた。
「私も行くわよ」
「私もです」
「もちろん俺も」
こんなこと聞かされて行かないわけには行かないな。
「あの、お兄さんはその・・・遠慮していただけると・・・」
え?俺役に立つよ?
「なんでだ?」
「お兄さん、ヒモ男さんですよね?来るとみんなが怯えるかもしれないので・・・」
「ああ・・・そういうこと・・・わかった・・・」
俺の悪評は獣人たちにも広まっているらしい。俺はいつの間にかしゃがんでいた。
「カズさん気にしないでください。私がついてます」
「あんたの分も私が頑張るから、元気だしなさいよ」
「そうだな。俺留守番してる」
「ご、ごめんなさい」
アンが謝っている。気にしないでいいんだ。全ては悪名を持つ俺が悪いんだ。




