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エリスのトラウマと覚悟(エリス視点)

私にとってヒヒはトラウマの対象だった。あの日、同胞をもっとも殺した相手だったから。


怖くて、恐ろしくて動くことができなくなった。




「エリス、ここにキノコが生えているわ」


「ミリス、それは食べられるの?」


ロエナが聞くと首を振り


「食べたら、お腹を壊すわ」


「なんで、そんな物をエリスに採らせようとしたの?」


「冗談よ、冗談」


その日はいつも通りミリスとロエナと食料探しをしていた。まだ成人していない私たちは弓矢を使えなかった。


「これだけ採れれば十分でしょ帰りましょ」


「「うん」」


ミリスのファタス『山菜』のおかげで食べれる食料見つけるのは楽だった。


「エリスの『眺望』で見つけてウチの『山菜』で食べれるか判断する完璧なコンビね」


「私の『蔓』があるから難所にあるのを採りにいけるんでしょ」


「ごめん、怒らないで。ごめんなさい。ウチたちトリオは最強よ」


ロエナが蔓でミリスを縛った。


「わかればいいのよ」


機嫌をよくしたロエナはミリスを解放した。


「ふふふ」


「あっ、笑ったな」


「ごめん、ミリス」


ミリスが私をくすぐりはじめ私を謝った。2人と一緒の時間は楽しくずっとこのまま過ごせればいいと思っていた。


「カオスゲートガ、クル。ニゲロ」


私は動揺した。カオスゲートがフローデン大森林で?どうしよう?


「エリス、どうしたの?」


「もしかして聞こえたの?」


私は頷き


「カオスゲートが発生するって・・・」


「まさかここに⁉」


「どうしよう?」


2人は動揺し動き回った。


「あっ、見て」


ロエナが見ていた先には大人たちがいた。おそらく狩りに行こうとしているんだろう。


「ちょっと待って」


ミリスが大声であげた。すると大人たちは立ち止まった。


「お前はミリスだな?どうした?」


「カオスゲートが発生するみたいなんです」


「カオスゲートが?どうしてそんなことが・・・そういうことか」


男は私を見て、フッと笑った。


「精霊の声が聞こえるというホラ吹きをまだやめていなかったのか?」


私は注目されたくて精霊の声聞こえていると大打数のエルフは思っているだからこんな態度をされると予想できた。


「まったく」


「これだから親がいないやつは」


「私たちは狩りに行くの邪魔しないで」


大人たちは文句を言いながらいってしまった。


「エリス、大丈夫?」


「・・・」


慣れているとはいえ傷つかないわけではなかった。


「私たちは信じているから、ほら里まで速く行こう」


ミリスとロエナは励ましてくれた。


「うん・・・」


私たちは里に急いで戻った。大長老に会おうとしたが


「だめだ。大長老には合わせられない」


「なんでよ?」


「許可がないからだ」


門前払いされた。


「エリス、気にしないで」


「そうよ、カオスゲートが発生したって大人たちが対処してくれるって」


「ありがと・・・」


「今日は3人で夕飯食べましょ」


「大変だ」


私の家に向かおうとしたら大声が聞こえた。


「カオスゲートが、カオスゲートが発生した」


「何?」


「どこでだ?」


「ユグドラシルから北に3キロほどのところだ」


「おい、あれって」


北の方からヒヒが里になだれ込んて来た。


「うぁあ」


「逃げろ」


里の中は大混乱になった。数刻後に犠牲をはらいながらヒヒを撃退することができた。


「プリアーーー」


「マルコはまだ子どもなのに」


「なんでこんなことに・・・」


家族や友人を亡くした人たちが嘆いていた。


「アルト、お前が連れてきたから、こうなったんだ」


「そうよ、なんで追われているのに里に戻ってきたのよ」


アルトは怯え、私を見ると


「あいつだ。あいつが俺たちをヒヒの方に誘導したんだ」


えっ?そんなことしていない・・・


「あいつ鹿や猪がたくさんいるって言った場所でヒヒがいたんだ」


「今の話は本当か?」


「バルス長老」


大長老の孫であるバルス長老が出てきた。


「そうなんです。ビリーとテリア、マイルズ、マリー全員やられました」


「ち、違う。私はそんなことしていない」


私は無実を訴えた。しかし


「あいつのせいなのか?」


「薄気味悪いやつだと思っていたが」


「返して、この子を返してよーーー」


私は何もしてないのに・・・ミリスとロエナなら私が無実だと証明してくれるはず。しかしミリスとロエナが見当たらなかった。もしかして・・・見捨てられた?


頭が真っ白になり、気が付いたら家にいた。


「これから、どうしよう・・・」


少し考えて


「ここから出ていこう」


今までよりも冷遇されるだろうし。そう決めた私は持てるだけの荷物を持ち里を去った。弓矢は使ったことはなかったが才能があったのかすぐに使いこなせた。






「エリスさん、エリスさん」


アルバインに体が揺さぶられていた。私・・・そうだカオスゲートが発生して対処していたんだった。


「エリスさん、お願いします。カズさんを助けて」


トージョーはヒヒと戦っていた。


「私の魔力が尽きてもうカズさんの援護ができないんです。お願いします」


アルバインが倒れたので支えた。魔力欠乏症で気絶してしまったようだ。


魔力欠乏症になるまであいつの援護を・・・それにあいつ、あんな粗末な槍でしかも血をながしながら・・・


「エリス、動けるか?」


「え?ええ」


「なら、ティアを連れて逃げてくれ」


逃げろ?助けろじゃなくて?


「あんたはどうするのよ」


「おれにはサプライズがある。お前たちが離れたら、サプライズを使って逃げるさ」


サプライズ・・・自分の姿を消せる力・・・でも私、ティアに聞いて知っているのよ。サプライズは相手が存在を認識している時には使えないことを。


こんなに人のために戦える人を見て何もしないなんて絶対に後悔する。私は覚悟を決めた。


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