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抜け人

「さて、これからどうする?」


「あの子たちを家に帰してあげるたいですね」


「そうだな。とりあえず、この町から出るか」


このままドルイストにいるのもまずいと考え、町を出た。


「3人の故郷はどこにあるんだ?」


「私たちの故郷までついて来てくれるの?」


「もちろんですよ」


「ふーん。ミーア・ユグドラシルよ。これからよろしく」


「サリーナ・ユグドラシルです。お世話になります」


「ユースティア・アルバインです。こちらこそよろしくお願いします」


「俺は東城和正だ。2人は姉妹だったのか」


「いえ、違うわ。エルフはみんな性名はユグドラシルなのよ」


そういう風習なのか。ならあの子もユグドラシルなのか。


「ほら、あんたも挨拶しなさいよ」


ミーアはエリスに促したが


「私は・・・」


「やっと見つけた」


声のする方を見るとエルフがたくさんいた。


「パパ」


「お父さん、兄さん」


ミーアとサリーナは彼らに駆け寄った。


「大丈夫か?」


「私たちは大丈夫だけど、商品とお金と他の人たちは・・・」


他にもいたのか。


「そうか、残念だ」


「だかお前たちが無事でよかった」


「あの人たちが助けてくれたのよ」


ミーアの父親、サリーナの父親と兄が俺たちに近づき頭を下げた。


「娘たちを助けてくれたことに感謝する」


「君たちが助けてくれなかったら、手遅れだったかもしれない」


「本当にありがとう」


なんかこそばゆいな。


「よかったですね」


「ああ。頑張ったかいがあったな」


ティアも嬉しそうだった。


「お礼できるものがないのですが・・・」


「気にしないでください」


「この礼は必ずする。さぁ行こうか」


「ちょっと待て」


俺はエルフを引き留めた。1人取り残されていたからだ。


「1人忘れているぞ」


「・・・その子は『抜け人』だ」


「抜け人とは長老たちの許可なく里を出て行った者だ。だから連れて帰ることはできない」


「そんな、あんまりです」


ティアが詰め寄ろうとしたので止めた。


「わかった。行っていい」


「・・・すまない」


エルフたちは今度こそ去って行った。


「どうして止めたんですか?」


「村八分されている子を返しても幸せにはならないだろう」


「!!・・・そうですね」


ティアは落ち着きを取り戻した。


「あなた名前は―――」


取り残されたエルフがいなくなっていた。




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