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(02-3)

 午後、今日は術科訓練の日。

 大勢が署内の道場に集まっている。

 本庁から戻ってきた西谷が、つばさの隣で準備をしながら生意気に言う。

 

「班長、ああやって真面目な時はかっこいいんですけどねー」


 視線の先には、精神統一中の三宅の姿。

 彼は署内で一二を争う剣道の使い手。


「だね。気抜くとすぐダメだからあの人」


 かつて三宅がペアだった時、つばさはそれをよく感じていた。



 西谷はおしゃべりを続ける。


「与、やっぱりああやってみると、男前ですね」


「侍みたい」


 道着と袴をつけ背筋を伸ばして正座している姿は、さながら武士だった。


 西谷は小馬鹿にしたように言う。


「茂さん、また髪型気にしてるし」


「髪型崩れるのが嫌なんでしょ。なにキザってんだか」


 吉田が呆れたそう言うと、西谷がクスクス笑った。


「ほら、署長に怒られた」


 懲りない茂山は、ああだこうだと署長に調子いいことを並べ立てている。


「茂。諦めろー」


「そこ! 私語は慎むように!」


 三宅班女性チームは揃って署長に叱られ、首をすくめた。


 署長の高階は毎回剣道のみ参加する。

段位だけは署内で一番上なので威張っているが、日々の鍛錬を怠っているのか実力が伴ってないことをみんな知っている。


「……さて、三宅君。手合わせ願えるかな?」


 三宅班の班長が標的にされた。

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