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オレの一念、岩をも通す!?  作者: 喜世
第十一章

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 答えがまだ貰えていない。

 まだ数えるほどしか時は経っていないのに、なぜこんなに焦るのか。


 東京に戻るせいか?

 秋が近づいて来たせいか?

 20代最後の誕生日がだんだん近づいて来るせいか?


 わからない。


 先輩は今までと同じ、全く変わらず接してくれる。

 それが嬉しくもあり、苦しくもある。






 フェリーの上、風に吹かれながら、どんどん遠ざかる島を眺める。

 東京が次第に近づいてくる。


「与……」


 隣からいつもより少し弱い声音で呼ばれた。


「なんですか?」


 目を伏せながら彼女は言った。


「帰るの、少し怖い……」


 絶対にあいつのせいだ。


「あいつが怖い……」


 宮田和義。

 いつまででも彼女の中に居座るあの男。

 憎い。


「大丈夫です。先輩は俺が守ります」


 あいつのいいようにさせてなるものか。


「ありがとう。ボディガードさん」


 笑ってくれた。


「先輩より弱いボディガードですけどね」


「ごめんって。もうそんなこと全然思ってないって」


「本当ですか?」


「本当だって」


 この優しくて強くて弱い人を守りたい。

 許されるのなら、恋人としても……


 でも今はただ待とう。

 この人からの返事を。

 どっちであっても……

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